神田明神は商売繁盛の神様である。
秋葉原で買い物をした時に、近くの神田明神に何度かお詣りに行ったことがある。
秋葉原から神田明神に向かう途中には、メイドカフェの看板がいくつも並んでいる。
最近まで私は、メイドカフェに入ったことがなく、通るたび気になっていたが、最近、誘惑にかられ、ついに入店してしまった。
店名は「アキバ絶対領域」。
とはいえ、風俗店ではないのでハードルは低いし、まあ、入店してしまえば、「椿屋カフェ」を少し過激にしたようなもの?という感じだった。
それにしても、メイドのサービスというと、彼女が私の前で「もえもえきゅるるん」と言って、オムライスを差し出しただけであった。
ただ、私がテーブル席でオムライスを食べている間、カウンター席の方では、7~8人ほどの男性客がメイドを取り囲み、盛り上がっていた。
メイドカフェは時間で課金されるので、カウンター席に座らないと損なのだと学んだ。
しかし、あちらは常連客の溜まり場のように思われ、近づきにくかった。
私は1時間になる前に店を出た。
後日、女友達Rさんと銀座で食事をした時、メイドカフェについて聞いてみた。
メイドの仕事は女性の視点からはどのように見えるのかが気になったからだ。
例えばバイトを選ぶ時、アキバのメイドカフェのバイトはどうだろう。
時給は良さそうだし、昼間の仕事に分類される。
岩下志麻に似ている文句なしの美人Rさん、彼女がキモノではなくメイド服を着れば、たちまち人気のメイドさんになれそうである。
しかし、彼女の返答はやや冷淡なものだった。
「バイトするならキャバクラのがいいわ。」
「どうして??」
「そりゃ、稼げるからよ」
「なるほど」
「それに、以前、お友達に誘われてメイドカフェに行ったことがあるのだけど、カウンター席に、キモチ悪い男のグループがいて、イヤな思いをしたの」
「キ、キモチ悪い・・・」(ひどい言い方だな・・・)
「そもそも、メイドってどれくらい稼げるのかしら?」
「さあ、詳しくは知りませんが・・・時給2000円くらいでは。男に酒を飲ませないから、高くはないでしょう」
「そんなものよね~。それにしては、カウンター席で、あんな男を接待しないといけないので、おいしくないわよ。それに引きかえ、キャバクラは値段もぜんぜん高いし、社長さんとか先生とか作家さんとか、そういうお客さんが遊びに来るんじゃないの?」
「な、なるほど、、、実際、どうなんですかね、、、」
メイドカフェの女の子は、男性好みのメイド服を着て、こないだのように何人もの客にカウンター席で取り囲まれるのだ。
男性にはピンと来ないが、それは女性にとって想像以上の苦痛なのかもしれない。
男性が黙って、自分のことをじろじろ見ている、、、
その意味で、メイドカフェというのは、風俗店の一種とも言えるのではないだろうか。