今日は東京ドームプリズムホールの投資イベントに行ってきた。
投資本の出版社として有名なパンローリング株式会社主催の投資戦略フェアである。
私は投資のイベントにはあまり関心はないのだが、たまにはもののついでにと思って。
昼間は講演会、夜は交流会となっており、投資家交流会には去年1度出たことがある。
なかなかおもしろいので、興味がある人は一度のぞいてみるといいだろう。
(2018年の投資家交流会)
(2018年の投資家交流会)
さて2019年年の投資戦略フェアは、別の予定があるので、石原順さんの講演だけを聞いた。
石原順さんをご存知の方は少ないだろうから、ここで紹介。
まあ、確かに怪しい人も多い投資業界ではあるのだが、石原順さんは、それほど怪しいようには見えない(*'ω'*)
現役のヘッジファンドマネージャーで、まあまあ怪しいかんじではある。
この「まあまあ怪しい」雰囲気というのは、投資の世界で人気者となるためには非常に重要なポイントだと思う。
怪しくないかんじ=クリーンな人、まじめな人=これだとフツウの人すぎて、かえってだめ!!
投資家目線では、魅力がないのだと思う。
石原さんの年齢もついつい気になってしまう私なのだが、相場のエピソードを聞くかぎり、たぶん私より10才くらい年上ではないか(50代後半??)。
しかし、いつ見ても石原さんって、ヘッジファンドマネージャーなのに、そこらにいそうな「へんなおじさん」なのである。
まあ、へんなおじさんと言うと私もその仲間のひとりなので人のことは言えないのだが、石原さんの顔を見ると何となく安心というか、親近感がわいてくる。
石原さんは10年以上前からネット証券のオンラインセミナーで講演をしていた。
ユニークなキャラクターで、活躍の場を広げ、いつのまにか、ラジオ日経でレギュラー番組を持った(ただし石原順ではなく西山孝四郎名義)。
去年も石原さんはここで基調講演をしていて、私は聞いたのだが、今年の石原さんはどんな話をするのだろう。
石原さんの講演は相変わらず大盛況。
去年同様、私は講演後の石原さんに話しかけようとしたが、今年は次の予定があり、急いでいるという。
すぐに会場を出なくてはならないので簡単な挨拶だけ。
そして私も次の予定があるため講演会場を出た。
夜の投資家交流会の参加者を募集するアナウンスが聞こえたが、私はそのまま後楽園駅へ。
後楽園駅から丸ノ内線に乗り、地下鉄を乗り継いで千駄木駅に到着。
午後は、千駄木の森鴎外記念館で鴎外の作品の朗読会に出席するのである。
森鴎外記念館では年数回、舞台役者などを呼び、鴎外の作品の朗読会をしている。
これが一部の人には人気で、往復はがきで申込む必要がある抽選制である。
今回は文学座の山本郁子さんが「鶏」を朗読するという。
鴎外は30代後半、小倉(北九州市)に赴任していたことがあって、その時の初体験のひとり暮らしを下敷きに、ユニークな小倉三部作を書いた。
その三部作の1作品が「鶏」である。
「鶏」の主人公は屋敷の主人、論争なんて聞き流す方がよいなどと言うのだが、論争を好んだ鴎外もこの頃には丸くなっていたのだろうか。
その後、鴎外は帰京して40代で再婚を果たし、後妻とのあいだに生まれたのが森茉莉である。
後妻は鴎外の自慢の女性であった。
鴎外いわく「美術品のような妻」、友人にあてた日記かなにかにそう書いた。
なので、娘の森茉莉もさぞかし絶世の美人かと思いきや、書斎にある彼女の本を見る限りふつうであった。
朗読会では、着物姿の山本さんが休憩を挟んで、かれこれ1時間以上「鶏」を読み上げた。
聞き手はずっとパイプ椅子に座り、後半はお尻が痛くなったと思う。
朗読会の後は、記念館の建物を出て裏庭に行ってみた。
裏庭には観潮楼の大イチョウがあるが、ここから見上げるよりも朗読会の2階の会場から見下ろす方が雄大で迫力があった。
裏庭の壁には、大イチョウのほか永井荷風の書の石碑もあって、字が上手すぎて私には読めないので、いつも通り過ぎるだけである。
いったい何と書いてあるのだろう。
裏門を出ると、向こうの方に小さく東京スカイツリーが見える。