ランチタイムと、3時のおやつの2回、銀座のカフェに立ち寄った。
ランチタイムは松屋のデパ地下の銀座キャピタル、おやつはアンリシャルパンティエに入った。
デパートでよく見かけるケーキ屋「アンリシャルパンティエ」は、兵庫(芦屋市)の有名洋菓子店で、銀座にも店舗がある。
店の建物の前を通りかかると分かるのだが、高級レストランのようで、見るからに敷居が高く、入店客を寄せ付けない雰囲気がある。
しかし、ここではクレープシュゼットが食べられるので、クレープシュゼットを食べたくなったら私はここしか思い当たらない。
ここで、クレープシュゼットとは何だろう、という人もいると思うが、食後は、アンリシャルパンティエとはクレープシュゼットの人、と覚えて店を出ることになるので、実際に食べてみればよいだろう(必ずその「解説」をされる)。
ただし、値段が高いので、カップルでいくとデートの予算がオーバーするので要注意。
私もそうなのだが、日中に1人で行き、静かに本を読んで過ごした。
さて今日は、ワイン教室の知り合いで、柏駅前で会社を経営するJさんと会った。
実は私は大学生のころ、法律の資格試験(司法書士試験)を受験するため、1年半ほど柏駅前の法律受験予備校に通ったのだが、偶然にもJさんの会社はその近くだった。
ところで、受験生を刺激するためかどうか分からないが、どこの受験予備校にも必ずかわいい女性職員が配置されているように思うのだが、、、そうそう、当時私が通っていた柏校にも、とてもかわいい女性職員がいたのだ。
確かに、彼女はどこにでもいるただの人ではあるのだが、予備校の受験生は試験に受かっていない、もっともっとただの人、あるいはただの人以下の身分ということで、私のほうから親しく話しかけるのは心理的にも難しいのだった。
こうして私はずっと好きな女性職員に話しかけることすらできずにいたのだが、ラッキーなことに一発合格ができたため、合格後すぐアルバイトのお呼びがかかった。
営業戦略上、予備校は難関試験の一発合格者を欲しがるのである(当時の司法書士試験の合格率は約2.5%前後)。
電話で彼女からその話があったとき、私は喜んでいないふりをした。
そして、大学が忙しいので少しだけなら行ってもいい、などと冷淡な受け答えをしたような気がする。
しかし、単位はほぼ取り終えていたので、私はゼミ以外の講義に出る必要がなかった。
そういうわけで、私は大学卒業まで素敵な彼女のいるこの予備校で、しばらく楽しいアルバイト生活を送ることができたのだった。
Jさんは私をご夫婦で出迎えてくれた。
2人とも優しい人柄で、雑談から個人的な話まで、話が弾んだ。
帰りは柏高島屋で晩ごはんのお惣菜を買った後、ラウンジスペースで少し休んだ。
その時、私はふと、きのうのことを思い出した。
きのうは東京国際フォーラムの相田みつを美術館にも行ったのだが、「あたらしい門出」という企画展をしていた。
あたらしい門出をする者には、新しい道がひらける。
私はこの言葉を眺め、来年のことを思った。
ワインの試験が無事終われば新しい道がひらけるのだろうか。
まあ、先のことは分からないが。
また、相田みつをはこんなことも言っていた。
アナタの主人公はアナタなんだよなあ。
あなたの人生の主人公はあなた自身なのである。
確かに、主人公がじっとしていては、どんな人生のドラマも始まりようがない。
だいたい、主人公が舞台のすみにいてはドラマにもならない。
自分が主人公となるためには、舞台の中央に進む勇気が必要であり、そのためには何でもトライしてみなくてはなるまい。
私は心に決めた。
明日からといわず、今日から新しいことをしてみよう。