今日はABCクッキングの日であるが、そういえば柏高島屋のABCクッキングに顔を出すのは1年ぶりである。
そもそも私は、このABCクッキング柏高島屋教室で入会の手続をしたはずなのだが、今日行くと当時の担任で基礎から私をみっちり教えたG先生は、すでにどこかに異動となっていた。
少し時間があるので、私は冷蔵庫の「なっちゃん」を取り出し飲みながら授業の開始を待った。
その間、私のほかにも冷蔵庫を開けに来た女性が何人かいたが、誰もがなっちゃんのペットボトルを避け、お茶を選んだ。
なっちゃんは甘いから太ってしまうのか、、、
料理教室の生徒は女性ばかりなので、なっちゃんの不人気は当然といえば当然だが、ふと私は、向こうで女性の生徒と楽しそうに話すイケメンの先生を発見した。
ABCクッキングのエプロンをしていて、白い歯とアイドル風の笑顔。
なるほど、ABCクッキングの生徒は女性ばかりなので、イケメン先生の存在は営業戦略上重要な意味があるに違いない。
私は興味がわき、そのイケメンを呼び止めた。
すると、彼は私の前でかしずいて話そうとするのだ。
「いや、そんなことしなくていいんだけど。」
「あ、中腰までです。」
「ああ、そうなんだ、、、」
ただ、彼は中腰になり、座っている私と目線を合わせて話そうとするので、私は非常に話しづらかった。
「さわやかな笑顔ですねえ、その笑顔なら、うまくいきそうです。」
「どうも、ありがとうございます。」
彼はSさんというのだが、先月入社したばかりで、前職はパティシエ、料理も問題なくこなせるという。
料理人より、料理を教える方が楽しいようだ。
なるほど、彼はいい転職をしたのかもしれない。
最近流行の原宿のスイーツにまで話が及んだところで、次の授業の準備があり彼はむこうへ行った。
私は時間になったので担当の先生のテーブルへ。
実は、今日のメニューは「焼肉」である。
1月のABCクッキングの会報誌によれば、焼肉のタレを持ち帰れるという。
なので私は、持ち帰れるほどのタレを作る、ということは、それほどのタレが必要なほどの焼肉のボリュームなのだ、と期待していた。
が、持ち帰りのタレは案外少なかった。
あら、残念、、、
しかし、いずれにせよABCクッキングで持ち帰り企画があるのは珍しく、焼肉が食べられるのであれば、やはり、食べに行くべきである。
今日は焼肉メニューの最終日なのである。
おや、生徒は私だけのようだね。
おお、しかも、美人のK先生とのマンツーマンレッスンじゃないか。
K先生はG先生よりも美人であり、その点は素晴らしかった。
が、マンツーマンレッスンには大変なこともある。
他の生徒がいれば、私は苦手な工程をそれとなく誰かに任せてさぼれるのに、今日は全工程を自分の手だけでこなす必要があるのだ。
そういうわけで、美人のK先生が目の前にいるのに、私はうつむいて、ひたすら料理の作業に集中しなくてはならないのであった。
さて、できあがった料理は、焼肉も焼肉以外も全ておいしかった。
今日は言うことなし。
私は冷蔵庫の前に行き、また、なっちゃんを飲もうとしたが、未開封の赤ワインがあった。
おお、牛肉に赤ワインとはゼイタク!!