2021/03/31

ハードボイルドな男と、そうではない私

ABCクッキング桜のお弁当


ABCクッキング桜のお弁当の桜餅


先週日本橋のABCクッキングで、桜にちなんだ料理を作った。
お弁当のほかに、クレープの皮と同じ焼き方で桜餅を作った。
黒いエプロンを着て待っていると、受付の女性にカフェのマスターのようだと言われた。

「なんか、カフェのマスターみたいで、いいじゃないですか~。」
「そ、そうですか、、、」
「そうですよ、スターバックスとかにいそうです。」
「それって、スタバのブラックエプロンの人のことでしょ??」
「そうそう。でも、あの人たちはバリスタなんですかね。」
「いや、どうなんでしょうねえ。以前、スタバのコーヒーセミナーを受けたことがありますが、必ずしもバリスタとは限らないと言っていたような。よろしかったらコーヒーをお入れしましょうか。」
「いれてほしい。」
「そこにあるインスタントコーヒーメーカーですぐ作ってきます。」
「え~~~、なにそれ、、、」

受付のそばの棚には、ABCクッキングお馴染みの全自動のインスタントコーヒーメーカーが置いてあるのだ。
このブログにも書いたが、私は以前スターバックスのコーヒーセミナーを全て受講し、カスタマーコーヒーマスターの認定証をもらっているのだ。
まあ、コーヒーにはさほど詳しくないのだが、カフェのマスターのようだと言われると、不思議と悪い気はしない。


たいけん美術ばVIVAロゴ


さて、先週のもうひとつの重要な話。
それは以前の記事にも書いたとおり、3月27日の「たいけん美じゅつ場VIVAフォーラム」である。
この日、芸術家で東京芸大美術学部長の日比野克彦氏を、私はついにこの目で見た。
普段のVIVAの勉強会で見かける伊藤先生と一緒であったが、洒落た服を着こなす伊藤先生に対し、日比野氏は芸術家らしいざっくりとした黒い服を着ていた。
長髪、動物的風貌、鋭い眼光、少しかすれた低い声。
何やら危険なハードボイルドのオーラを漂わせており、休憩中もピリピリしているように見えた。
ああ、日比野さんって、ハードボイルドな男なんですねッ(*'ω'*)wow
しかしそうではない私は、近付きにくかった。


VIVAフォーラム2021年3月27日


VIVAフォーラム2021年3月27日


「たいけん美じゅつ場VIVA」は、その名前もロゴも日比野氏が考案したものだが、ひと言で言うと、非常に尖っている。
実物の日比野氏を見た私は、このネーミングがいかにも日比野的だな、と妙に納得した。
ちなみに、凡人の私が名付け親を頼まれたら、誰にでも分かるシンプルな名前を考える。

フォーラムの様子はYouTubeでライブ配信されたのだが、日比野氏は、アートを鑑賞すること以上に、アートを体験できることが重要、と言っていた。
アートコミュニケーターの私たちは、日比野先生、伊藤先生、吉川由美氏(八戸市ポータルミュージアムはっち文化創造ディレクター)の席のうしろのスペースにばらけて座った。
そこから見える景色は、テレビ局のスタジオのようだった。
忍者のような黒服を着たプロの撮影スタッフが陣取り、本格的な機材一式が並んでいた。
VIVAスタッフのEさんは、テレビ局でADのバイトでもしたことがあるのだろうか、開始前、それっぽいカウントダウンをしていた。

配信中、私はのどが渇き、手元のペットボトルのお茶を繰り返し飲んだが、正直、見られていると思うと落ち着かない。
私の発言はわずか2~3分だが、実はこれ、完全なアドリブ!!
事前に3人(私たちのグループ)で会議室に集まり、台本まで作り、何を話すのか入念に打ち合わせをしたのに、私の知らないうちにZOOMで臨時の打ち合わせが行われ、私だけ急遽、アドリブで話すはめになったのだ。
私が話している間、打ち合わせに立ち会ったVIVAスタッフのMさんが向こうでニコニコ笑っていた。
私はMさんを横目に、不安を感じながら話した。
終了後、別の男性スタッフTさんに感想を聞くと、いい発言だったと言われたので、まあまあだったのかな、と胸をなでおろした。
それにしても、YouTubeのたった2~3分のライブ配信でも、かなり緊張するものだなあ。


たいけん美じゅつ場VIVA集合写真
(上記は公開の許可を得て主催者が撮影した記念写真です)

2021/03/29

あんみつ先生、あんみつ屋へ行く

あんみつみはしの白玉あんみつ


あんみつみはしの白玉あんみつ


先月、アトレ上野のあんみつ屋「あんみつみはし」が満席で入れなかった。
なに、あんみつ先生があんみつを食べる写真を撮りたかっただけなのだが、、、先週ついに、上野広小路の「あんみつみはし」であんみつを食べてきた。
ただ、新聞社のFさんと一緒だったので、男同士では記念写真のようなものはなく、白玉あんみつの写真があるだけである。


県南生涯学習センター講座室




さて、あんみつ先生の「ちょっとためになる金融と経済のはなし」が3月28日に無事全て終了した。
受講生、関係者には心より感謝を申し上げたい。

まず、新型コロナウィルスの感染拡大で、1月の開始直前に多くのキャンセルが出た。
次に、1月~2月の茨城県独自の緊急事態宣言で、3回目以降が振替となり、欠席者が多く出た。
内容が難しいというご指摘もあったが、それにしては、ほとんどの受講生が最後までよく聞きに来てくれたと思う。

講義終了後、何人かの受講生が私のところに来て、お礼を言われたのがうれしかった。
また、講師養成講座で知り合ったOさんから、ブランデーケーキの贈り物をいただいた。
彼女は現役のセミナー講師で、FP(ファイナンシャルプランナー)であるが、FPは資産設計の専門家で投資のことは詳しくないので、大変勉強になったといわれた。
ブランデーケーキはつぶれやすいので、つぶれないように大事にかばんに入れて持ち帰った。
明日のおやつが楽しみである。


ブランデーケーキの贈り物

2021/03/22

勝利の女神とともに

先週末、私はアーティゾン美術館に行ってきた。
アーティゾン美術館とは、去年リニューアルされたばかりのブリヂストン美術館のことである。
素晴らしいコレクションを展示しており、原則としてカメラ撮影もできる。
私は、WSET3の試験の合格祝いで、女友達のAさんと一緒に行ったのだが、展示室で作品を見ている間ほとんど別行動をしていた。
お互い見たい絵が異なり、その方がじっくりと鑑賞できるからだ。
それにしても、美術館やコンサートにいくと、趣味や性格の違いが分かるような気がする。


アンリマティス


アンリマティス


アンリマティス


先に見終わったAさんから、私のスマホにラインが入った。
展示室出口のラウンジで待っているという。

ずいぶん早いな、、、

私は最終の展示室のアンリマティスのコレクションを急いで見て、彼女より10分ばかり遅れてラウンジに出た。
彼女はベンチに座って、退屈そうにしていた。

このまま帰ろうかと思ったが、私は窓際に最後の作品があることに気付いた。

「Aさん、あの彫刻はもう見たんですか?」
「見たよ。」
「ちょっと自分も見てきます。」
「どうぞ。」


クリスチャンダニエルラウホの彫刻「勝利の女神」


最後の作品は、クリスチャンダニエルラウホ「勝利の女神」。
私は、ふと思い立ってAさんに声をかけた。

「ちょっとこっちに来て。」
「めんどくさい、、、」
「勝利の女神なんて、合格の記念にうってつけじゃないですか。記念写真を撮ってあげますよ。」
「まあ、べつにいいけど、、、」

その後は少し歩いて、銀座のラーメン屋「篝(かがり)」のカウンター席でお昼を食べた。
こないだひとりで食べたときは、さっぱりした醤油味であったが、今回はこってりした醤油味だった。
昼食後、Aさんは勉強会の予定があるというので、また、私は翌日講義が控えているので、私たちは銀座駅で別れた。


銀座篝本店のラーメン


銀座篝本店のラーメン


ちなみに、Aさんは都内の小さなワイン輸入会社のインポートマネージャーをしている。
ふだんから買付けでヨーロッパ各国を回ったりして多忙のようだが、非常に勉強熱心な女性で、この日は政治の勉強会に出るというのだ。
その話も少し聞いたが、私は政治にはまったく興味がない。

ワインの会社のメンバーは彼女以外全員男性だという。
彼女は役員ではないが、もし彼女がいなければこの会社はワインの輸入手続もまともにできない、といっていた。

なるほど、女性のAさんこそが、実質的には会社の中心なのである。
Aさんって男勝りだな、社長をすればいいのに、と私は思った。
そして、ワイン友達の間では意外と聞かないのだが、毎晩の飲酒量のことを聞いてみるとAさんの口から驚くべき答えが。。。(*'ω'*)

「Aさんって、毎晩どれくらい飲むんですか?」
「そうね、昨日は仕事帰りに友達と飲んだんだけど、私ひとりでワインボトル〇本はあけたわ」

グラス1杯で酔いの回る私には、彼女は別世界の人のようである。

2021/03/13

私の教え子なら合格できると思っていた

上野駅構内のパンダのぬいぐるみの展示


上野駅構内のパンダのぬいぐるみの展示


上野駅構内のパンダのぬいぐるみの展示


上野駅構内のパンダのぬいぐるみの展示


人生にはこういう瞬間が必要だ。
先日、ワイン教室のクラスメイトだったAさんから、WSET3の合格の知らせがあった。
試験は去年11月だったが、その直前の1ヶ月ほど、私が彼女をオンラインで特別教授したのである。
なので、連絡をもらった時は、私も自分のことのように嬉しくなった。
夜遅く、私のスマホに連絡が入り、「そのテンションはまさか!?」と思ったら、やっぱり当たっていた。

もちろん合格は彼女自身の努力の成果であり、私はたいしたことをしていない。
彼女が私と一緒にWSET3の講座を受けたのが2019年4月~10月、その後、彼女は仕事が忙しく、勉強などしていなかったようだ。
ワイン業界で仕事をする彼女は、ワインを飲むのは大好きで初心者ではない。
しかし、ワインの専門知識、体系的知識に自信があるわけではなく、それは何となく知っている、また、自分が取り扱うワインのことには詳しい、という程度だった。

去年11月が初受験。
10月に入り、「ほとんど勉強していない。今年はあきらめようと思う」と弱気なことを言うので、「私が1日2時間ばかりマンツーマンレッスンをするから、それだけでもしっかり覚えて、あきらめずに試験を受けてみてはどうか」と提案した。
彼女は年も若いし、努力家なので、直前に集中的に勉強して大逆転というのもありそうだと思った。

もっとも、彼女とはただの友達なので、マンツーマンレッスンとはいってもZOOMなどで顔を合わせて教えたわけではなく、メールのやりとりが中心である。
私が予め課題を送り、仕事を終えた彼女がそれを解き、その後、答え合わせをし、疑問点があれば私がその場でフォローする、というような感じである。
勉強できない日が何日かあったものの、彼女はひたすら私の課題を解き続けた。
ほかに、私が自分用に作った試験対策のノートも渡したが、それもなかなか使えたらしい。

試験後、自己採点したけどもしかして合格しているかも、と言っていた。
採点はロンドンのWSET本部で厳正に行われるのだが、イギリスは新型コロナウィルスの影響で社会経済が麻痺しており、採点には長い時間がかかった。
試験結果が判明するまで4ヶ月近くかかった。
2月末に、すっかり忘れていたけど試験結果はどうだった、と聞いたら、まだ分からないと言われた。
が、噂をすれば何とやらで、その日の夕方、早速合格の知らせがあったのだ。
まあ、私は大学時代、「名家庭教師」であったはずなので(恐らく)、私の教え子なら合格できると思っていた。

Aさん、おめでとう!!