2021/04/02

加納紫帆さんの「俟つ」

最近私は運命のいたずらで、ワイン講座の先生ではなく、金融経済講座の先生をしている。
ブログの過去記事に書いたとおり、私はおととしからワイン教室に通い、国際的な認定資格WSET3の資格試験の合格を目指していた。
資格を取得してオリンピックが始まる前に、地元でワインバーをオープンするつもりで準備していた。
ところが、新型コロナウィルスの感染拡大、緊急事態宣言、飲食店の営業自粛要請~こうなるともう、ワインバーどころではない。
緊急事態宣言で延期となった試験を、私はようやく7月に受験できたが、結果が判明するまでかなりの時間がかかった。
答案用紙はロンドンのWSET本部で採点されるが、イギリスの社会経済が麻痺している状況で、答案の採点など後回しにされたのだ。

試験終了後は、茨城県県南生涯学習センターの講師養成講座に通い、ワイン講座の準備を進めた。
しかし、ワインの試験に合格したという通知をもらうまでワイン講座を見送るのが適切と判断し、その代わり、初心者向けの金融経済の勉強会のようなものを企画することにした。
もっとも、金儲けのための怪しい投資セミナーではなく、気軽で楽しい金融経済セミナーである。
生涯学習センターの女性職員に聞いたら、ここは公共施設なので投資セミナーはビミョウです、とのこと。
そりゃ、そうだろうな、、、生涯学習センターの教室で、〇〇を買いませんか、なんて勧誘をされてはたまらないからだ。
私は女性職員に、私の講座はそういうものではないと、きっぱり申し上げた。

その金融経済セミナーは、年初からの新型コロナウィルスの大流行にも関わらず、1月10日から3月28日までに全回無事終えることができた。
思いのほか好評だったので、私は今後もこの手のクリーンな金融経済セミナーの講師をしてみようと思っている。
本当はワイン講座の講師をしたいのだが、新型コロナウィルスのことがあり、テイスティングができないし、アフターの飲み会もできない、座学だけのワイン講座となってしまうが、それでは魅力を欠くだろう。
マスクを外せる日までは、ワイン講座を見送ることにする。


アトレ取手ギャラリーVIVAオープンアーカイヴ


最後に。
私はアトレ取手のギャラリーVIVAで、アートコミュニケーターをしているが、4月からVIVAのオープンアーカイヴ(芸大生の卒業作品の収蔵庫)の作品が一部新しくなっている。
私はきのう早速、VIVA職員のTさんに頼んでアーカイヴの作品を見せてもらった。
2021年3月の卒業生の、できたてほやほやの作品も何点か収蔵されていた。
私たちは話しながら30分ばかりアーカイヴの作品を見て回ったが、私は加納紫帆さんの「俟つ(まつ)」の絵が気に入り、その前で記念写真を撮ってもらった。


アトレ取手ギャラリーVIVAオープンアーカイヴの最新作とわたし加納紫帆「俟つ」


加納紫帆「俟つ」


この絵では、傘を差した女性が座って待っているのだが、右の空が明るく雨が降っているようには見えない。
きっと、少し前まで雨が降っており、その時から女性は何かを(誰かを)待ち続けているのだろう。
ああ、確かに、人生では待つことが非常に重要だ。
私も、辛抱強く何かを(誰かを)待った方がよいのかな、と思った。

その後、私はギャラリーの方へ行った。
地元の女子高生たちの展示会が開催されており、おもしろそうだったのでそちらも少し見ることにした。
それにしても地元の駅前で、芸大の卒業生の作品や女子高生の作品が無料で見られるとは、なかなかのゼイタクではないか。
今後も新型コロナウィルスのことがあり自由な外出が難しいとはいえ、このフレッシュなギャラリーに、より多くの人たちが足を運んでくれることを願っている。