7月、私はBNAWALL(BNAウォールアートホテルイン東京)を訪問し、倉敷安耶(くらしきあーや、Aya Kurashiki)さんの素敵な壁画を見てきた。
その時のことはすでに7月末のブログに書いたとおりであるが、実は8月も、私はBNAWALLを再訪問したのだ。
前回私は素敵な壁画の写真撮影に失敗し、再撮影をするためである。
また、前回同様、三越前の福徳神社で、おみくじを引いた。
<前回の末吉>
願望 思いがけぬことが起こるが騒ぐな
失物 近いところにある
仕事 騒がぬことです
恋愛 今はよろしくない
<今回の大吉>
願望 はじめのうちは難しそうですが、のちにかないます
失物 出てこないでしょう
仕事 売るのが吉
恋愛 愛情を捧げましょう
なるほど、前回は静かにしていなさいだったのが、今回は積極的になれということ??
私は占いには疎いのだが、今回大吉を引き当てたことで、私の運勢は末吉からアップデート(更新)されたのだろうか。
しかし各項目をよく見ると、それによって近いところにあるはずの失物(うせもの)がもう出てこなくなるというのは、かえって事態が悪化しており心外である。
これだと、探し物がありおみくじを引きに来た者にとっては大吉ではなく、また、その者との関係では願望と失物の記述が矛盾することになる。
まあ、でも、読むとおおむね大吉であり、私には探し物がないので、失物の箇所は関係がない。
BNAWALLには歩いて10分ほどで到着。
1階のラウンジへ。
この日はちょうど倉敷安耶さんが在廊していた。
他に客がおらず、私は壁画のある地下室に案内してもらった。
エレベーターに乗り、地下1階におりた。
そこは30㎡ほどの倉庫あるいは建設現場のような場所で、壁画の周囲には彼女が使い終えた画材、バケツや掃除道具などが散らかっていた。
私は近づき、そびえ立つ壁画を見上げ、感動してしまった。
壁画は幻想的で美しく、深海の竜宮城のようにも見えたが、見上げると何とも言えない重圧感、威圧感もある。
そうそう、壁画というと私は水野里奈さんを思い出す。
水野さんの画風は明るく、色彩豊かで、作品はおおむね「陽」である。
これに対し、倉敷さんの画風は水野さんとは対照的で、全体の印象としては「陰」である。
だから初見ではややとっつきにくいが、見ているうちに慣れてきた。
水野さんの鮮やかな絵とは別の魅力がある。
人間は暗い場所にいると心が落ち着くことがあるが、倉敷さんの作品はそういう感じで、目が休まるばかりか、不思議と心も休まるのである。
その後は1階のラウンジに戻り、しばらく壁画以外の作品も見て回った。
その後、私たちはカウンター席でコーヒーを飲みながら1時間ほど雑談をしたが、終始なごやかな会話だったように思う。
6時過ぎ、私はワイン友達Aさんを三越前駅まで迎えにいった。
彼女は私と一緒に倉敷さんの壁画を見る予定だったが、仕事の都合で遅くなり、日が暮れたので駅まで迎えに行った。
到着するなりAさんはのどが渇いたといい、私たちはお酒を注文し、眺めの良いテーブル席に座った。
その後、客対応の終わった倉敷さんもこちらへ来て、今度は3人で話すことになった。
このときの雑談は1時間以上に及んだが、そのほとんどの時間、私は彼女の熱心な話(自分語り)を聞いていただけだった。
さて、この倉敷安耶さん、どんな女性かというと、20代後半の小柄でかわいらしい女性である。
私は彼女があの大きな壁画を描いた画家本人とは思えなかった。
地下はまるで建設現場のようだったし、それなら多くの人は、あの壁画を建設作業員のような屈強な男が描いていると思うだろう。
しかし彼女は、地下から1階まで突き抜けた6×6メートルの壁画を、数週間で描きあげたのだ。
まあ、何と言えばいいのかしら、彼女は見かけによらず、ド根性娘(!!)である。
ねえ、倉敷さん、、、そのド根性、私にも分けてほしいゾ。
帰り道、三越前周辺は緊急事態宣言下で店舗の照明も看板も真っ暗で、まるでゴーストタウンのようだった。
大通りに出ると街路灯とコンビニが明るく点在し、私は横断歩道を渡った。
コンビニに寄ると、弁当もおにぎりも売り切れで、仕方なく、ペットボトルのお茶を買って出た。
階段で地下におりると三越前駅の構内は数人しか歩いておらず、終電間際かと思ったが、腕時計を見るとまだ9時前じゃないか。
まあ、腹が減っても食うところがないんじゃ、さっさと家に帰るしかない。
電車に乗り、座ってスマホケースを開けると、、、カード入れにさっきのおみくじが挟んであった。
願望 はじめのうちは難しそうですが、のちにかないます
失物 出てこないでしょう
仕事 売るのが吉
恋愛 愛情を捧げましょう