2022/10/25

The story of Tokyo Tarot Museum(3)The Fool

「2022年末の日経平均、円・ドル為替相場の予想を募集します!
上位3名までには商品券の準備をしております!
皆様奮ってご参加ください。(NTAA会員限定)
・2022年大納会(12月30日)の日経平均株価終値
・東京外為市場のドル円相場(12月30日の三菱UFJ銀行発表対顧客レート仲値TTM)
※日経平均株価は円単位で!ドル円は銭単位で応募ください。
テクニカル分析を駆使して予想してください。
もちろん直観!?・思い付き!?でもOKです。
とにかく終値との幅がより近い方が優勝です!
皆さまの応募お待ちしています。」

私は国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリストで、日本テクニカルアナリスト協会会員である。
会員総数は約3000名。
毎年秋になるとNTAAから上記のようなメールが来て、「大納会相場予想ダービー」があるのだが、私は以下のように予想した。
ちなみに2018年に3位(3位まで表彰)を獲得して以来、3年連続はずしています。
さて結果は!?


<あんみつ先生の相場予想>
2022年末の日経平均株価の予測 26,440円
2022年末のドル円の予測 160.90円
予想日時 2022/10/25




(写真は私ではありません!!)


以下、追記。
2023年1月21日、日本テクニカルアナリスト協会の新年会で結果発表がありました。

2022年末の日経平均株価 26,094.50円
1位 26,100円
2位 26,010円
3位 26,198円

2022年末のドル円 132.47円
1位 132.56円
2位 132.55円
3位 132.50円

というわけで、日経平均は惜しかったが、ドル円は大ハズレ。
なお、いずれも1位を獲得したのは上記写真の方(証券マン?)です。
す、すごい!!
私も、彼の才能に、あやかりたい(*'ω'*)...


ギャラリー椿、中村萌


さて先週は、ギャラリー椿で久しぶりに中村萌さんの彫刻を見てきた。
「Autumn Show」という秋恒例の共同展示会で、このブログでおなじみの中村萌さん、門倉直子さんの作品も展示されていた。
去年9月のギャラリー椿、ポーラミュージアムアネックスのW個展以来、中村さんの作品とは約1年ぶりの再会である(2021/09/12「中村萌さんの彫刻(2)」)。
といっても、彼女の作品は奥の小部屋に1点だけで、この作品は、去年ポーラミュージアムアネックスで見た記憶があるのだが、、、


ギャラリー椿、門倉直子


ギャラリー椿、岩渕華林


中村萌さんの作品を見た後は、ギャラリー椿の男性スタッフと話しながら、他の作品を見て回った。
門倉直子さんの大きな2枚の女の子の絵もよかったが、その右隣の女性の絵もよかった。
岩渕華林さんという画家の作品である。

おや、こちらにはボタンに関する作品があるぞ、、、
なんだか、やけに地味な作品で、しかも字が書いてあるから思わずよく見てしまった。
こちらは、北村奈津子さんというアーティストの作品。




「HOPE FOR PEACE」と書いてある。
戦争などやめて、早く平和に戻ってほしい、、、私もそう思う。
しかし、そのような平和の願いは、残念だが、かなわないだろう。
なぜなら、「ボタンのかけまちがいのような、ささやかなことから、争いは始まってしまうのかもしれない(北村奈津子)」からである。
確かに、物事は小さな行き違いや勘違いが発端となり、時間をかけて悪化していくものだ。
今年2月のウクライナ戦争の「開始」も同様、長い長い行き違いの歴史、勘違い歴史の「結果」なのである。
だから後戻り(停戦)など、もうできない。
行き違いや勘違いの「原因」が、あまりにも過去の遠すぎるところ(記憶の彼方)にあるから話し合いもできっこない。
行き違いや勘違いがある場合、話し合いができるのは人間の記憶の定かな過去2~3年程度ではないか。

ギャラリー椿には30分ほど滞在した。
その後、私は大通りを歩いて銀座方面へ。
久しぶりに銀座の大通りを歩いたが、何となく人通りが少ないと思った。
すると、、、メ、メルサ!!
以前から閑古鳥の鳴いていた銀座2丁目のメルサ、ついに閉店したか。




ここを通り過ぎるたび、いつか閉店するとは思っていたが、、、近付いて張り紙を見ると、8月31日をもって~と書いてあった。
私は銀座松屋を通り過ぎ、銀座4丁目の交差点を渡った。
銀座三越の向かいのソニーギャラリーを見に行くためである。
ソニーギャラリーはビルの6階にあるのだが、途中、2階に日産のショールームがある。
この日は小型車が展示されており、私はここでもまた、景気が悪いと思った。
日産のマーケティング事情もあるから何とも言えないが、、、コロナ前はここに、スカイラインとか、スーパーカーとかが、展示されてなかったっけ(*'ω'*)???

これは、銀座の日本人の、、、特に銀座の高齢者の購買力が低下しているのだ。
これはズバリ、「円安不況」である!!
アベノミクス前、不況といえば円高不況だった。
あの時の不況は、欧米が金融緩和をしているのに日本銀行が金融緩和をためらっていたからだった。
その後はご存知のように、アベノミクス(主に日本銀行の金融緩和)により、日本は世界に遅れて好景気の果実を味わうことができた。
だが、今はその逆である。
欧米が金融引き締めをしているのに日本銀行は引き締めを怠っている。
そのため、金融緩和の負の側面=円安が止まらなくなっている。
これにより刻一刻、国家国民は貧しくなっている。






6階のソニーギャラリーの展示は、田園都市線沿線の風景と街の写真。
二子玉川、たまプラーザ、あざみ野、中央林間。
東急東横線は下町を走り、東急田園都市線は新興住宅地を走る、そんな印象だったが、写真展を見て、私は高度経済成長期の日本が完全に過去のものになったと思った。

その後、私はビルを出て東銀座駅まで歩いた。
スカスカの歌舞伎座、、、都営浅草線に乗り、浅草橋駅へ。
いつものことだが、浅草橋の表通りは賑やかである。
銀座より浅草橋のほうが活気がある。
私は、セブンイレブンでほうじ茶を買い、近くの東京タロット美術館へ。




またか!!と読者は思うかもしれないが、約3ヶ月ぶり、3度目の訪問である。
この日は16時~17時30分で予約した(最終は17時30分~19時)。
玄関を入るとき、空はまだ明るく、バルコニーからスカイツリーが見えた。
館内の受付で、例のごとく、800円の入館料を支払い、タロットを1枚引いた。
前々回は「節制」、前回は「節制」⇒引き直して「法王」、、、
さて今回は何が出る??




今回は、正位置の愚者。
愚者は大アルカナの0番目のカードで、一般に特別なカードとみなされる。
その解釈については諸説あるものの、ここではオーソドックスな解釈に従っておく。

正位置の愚者は、「自由で楽観的」「無邪気で純粋」「思うままにポジティヴに行動する」などの意味があるが、愚者ならば、あれこれ考えず前向きに、崖から飛び降りる勇気を持ちなさい、思い切って何かをしても大丈夫ですよ、ということだと私は思う。
そして私なりのタロットの解釈では、愚者は0番目のカードであり、他のカードの主人公が静止状態であるのに対して愚者のカードの主人公だけが移動中である、という点に着目すると、愚者は「スタートアップ」なのである!!

愚者⇒崖から飛び降りる(スタートアップ)⇒他の大アルカナのタロットに変化する(結果)

私は大アルカナについて、こういうイメージ(流れ)を持っている。
私は節制、節制、法王と引き、その後に愚者を引き当てた。
ということは、決断すべき時、行動すべき時が到来している、機は熟したということを示唆していると思うが、その結果、私は大アルカナの他のカードに導かれることとなるのだ。
恐らく、次にタロット美術館に来たときにそれが分かる!!
今後に向け、その準備が求められるということだ。

ただこれは、あくまでも、タロット占いの結果にすぎない。
私はお茶を飲みながら、卓上に置いてある愚者のカードを眺めた。
今はまだ、前回引いた「節制」の効果が継続しているだろう。

ちなみに節制とは、大アルカナ14番目のカードで、「予定通り」「うまくいっている」「調和」「穏やかに進む」「純粋さ」などの意味がある。
節制なら我慢、である。
穏やかな気持ちで待ち続ける、禁欲的秩序的、道徳的なふるまいをする。
これは私なりのタロットの解釈だが、節制なら受け身や待ちの姿勢が正しい。
自分からは動かない、自分からは行かない、手を広げない、目新しいものに目を向けない。




滞在時間の約90分間、私はいつものようにお茶を飲みながらタロットの本を読んだり、書類の整理をしたりして過ごした。
17時30分、退出時間になったので、私はタロット美術館を出た。
すでに外は真っ暗。

前回7月に来た時は、ここ玄関先の狭いスペースに女性が立って待っており、彼女が最後の客だった(2022/08/01「The story of Tokyo Tarot Museum(2)節制そして法王」)。
ぱっと見、メイドカフェのメイドさんのような、魔女の宅急便の主人公のような、小柄でかわいらしい女性だったが、この日の最後の客は私で、職員の女性が片付けを始めた。
来た時は空がまだ明るく、バルコニーからスカイツリーがよく見えた。
しかしわずか90分のあいだに暗くなり、スカイツリーはライトアップされた。
季節の移り変わりも、1日の経過も、私たちの人生も置かれた状況も、何もかもがあっという間に変化していく。
私はスカイツリーを見てそんなことを思ったのだが、この日私が「愚者」を引いたことは、何か重要な意味があるようにも思えるのだった。




「タロットカードの78枚のうち、22枚で構成されたカードを大アルカナといいます。アルカナとは、ラテン語で「神秘」「秘密」という意味で、大アルカナは番号と表題が書かれた寓意画となっています~中略~タロットを読む時は、直観が大切です。直観は考えるよりも早く、遥か遠くからやって来る「報せ」です。あなた自身に宛てられた、あなたが読めるように託されたメッセージです。見た夢と同じように、そのカードがどのように見えたのかが鍵となります。まずは、あなたが感じたことにフォーカスしてみてください。」(東京タロット美術館資料より)

私たちは何かがあった時、あれこれ理屈っぽく考えてしまうが、それよりも素直に直観を信じるほうがいい。
たまたま目に映る景色も、自分のみに与えられた、自分のみにしか解けないアレゴリー(allegory)なのである。
内なる自分と対話をし、「隠された意味」にフォーカス(focus)をしてみよう。
そうすれば素敵な発見があるかもしれないし、思いがけないフォーチュン(fortune)と出逢えることもあるだろう。

2022/10/16

女性起業家の時代??

創業スクール、2022年


今年も10月から、茨城県取手市主催の起業家スクール(創業スクール)が始まった。
私は去年に続き、コーチとして参加している。
講師は、このブログにも何度か登場したことのある、大阪のしがない経営コンサルタントUさんである。

会場は(最終回を除き)ウェルネスプラザ取手のセミナールーム。
これまでは商工会の会議室を使っていたが、今年は駅前の公共施設ウェルネスプラザ取手で、こちらのほうがきれいな大部屋になり、何となく明るい雰囲気であった。
うしろの席には、去年知り合ったコーチ仲間のNさん、Mさんがいたので早速挨拶。
コーチは私たち3人だけ(去年は5~6人だった)。
これに対して受講者は25人ほど、今年もなかなか盛況である。
去年はイタリアンレストランのお兄さん、パティシエのお兄さん、靴磨き職人のおじさん、などと仲良くなった。

今年はどんな起業家と知り合えるのだろう。
楽しみである。
おや、今年は女性起業家が多い、、、
正確ではないが、男女比ほぼ1:1で、ずいぶん華やかである。


創業スクール、2022年


私が担当するコーチとは、グループワークの仕切り役である。
Uさんの講座は1回3時間30分の長丁場、しかしその半分以上がグループワークの時間なので、講師のほかに助っ人が何人か必要となる。
第1回のグループワークでは、自己紹介~自分のやりたい事業の説明~自分にとって起業とは何か、といったことを話し合った。
自分にとって起業とは何か、このディスカッションは非常によかった。

私のグループでは、まず、自分にとって起業とは「愛」であるという意見が、20代の女の子からあがった。
事業に対する愛がなくては起業家を続けられないということである。
同趣旨の意見として、起業とは楽しむこと、遊びのようなもの、というのがあった。
また、起業とは自己実現の手段、価値創造である、などのもっともな意見も。

私のお気に入りは、起業とは「爆発」である、という他のグループの意見。
起業の動機を直観的に表現しており、見事である。
起業の決意をした後、上司の机に辞表を叩きつける様子が目に浮かぶ。

続いて私の解釈だが、起業とは自由を希求する衝動の発露である。
つまり、起業家は自由(精神的自由、経済的自由)を求めて起業するのであって、だからこそ、仕事なのに愛とか楽しむとか遊びとか、そういう言葉が出てくるのである。
同じセリフを会社員が言うといかにもウソっぽいが、起業家が言うなら本意である。

次に、起業とは損得などを勘案した論理的選択、打算的選択ではなく、衝動的、感情的な選択であり、動物的な行動である。
あとで冷静に考えると人生の選択を誤った、起業しないほうが正しかったと思うかもしれないが、後戻りはできない。
失敗や不幸を覚悟で突き進むしかない。
どのような展開や結末が待っているのだろう??
不安に思うこともあるが、良くも悪くもドラマティックである。
起業すれば毎日がドラマである。
起業家はドラマの主人公なのである。

というわけで、起業家には常に、ドラマの主人公のような心理的葛藤がつきまとうはずだ。
そこで起業とは自分との戦いである、こう表現するとピンと来るかもしれない。
戦いということであるから、攻撃、破壊、革命、侵略、復讐、突破などのキーワードも、起業には似合っていると思う。
また、戦いということなら、やはり、勝たなくてはいけない。
自分との戦いであるとしても、ライバルに勝つかどうかだ。
そこで起業とは、勝てば官軍負ければ賊軍であるということが、恐らく最も重要である。
結局はそれに尽きるのではないか。
起業に失敗すれば後悔をし、成功すれば自分は正しかったと証明される、ようするに結果が全てだ。
だから命がけで、起業家は人生をかけて、経営者として成功すればいい、また成功するしか道はないのだと思う。


(最終日懇親会)


(最終日懇親会)


最後に。
気になった女性起業家を3人紹介しておこう。

1人目は、妊娠中でお腹が大きいのに元気いっぱいの美人ママNさん。
マタニティー向けのカウンセラーになりたいという。
ただ、幼い子供が2人いて起業したくてもなかなかできないようだ

2人目は、起業とは「愛」であると言った増田佳愛(かなる)さん。
彼女はすでに起業しており、ビーントゥバー事業を手がけているプロのショコラティエである。
ビーントゥーバー(Bean to Bar)とは、ガーナなどの現地でカカオ豆を直接買い付ける、そのカカオ豆からチョコレートを自分で作る~というチョコレート製造の新しいムーヴメントである。
かなるさんは無印良品の無地のワンピースがトレードマークの20代のかわいらしい女の子であるが、行動力があり、聡明で、何やらタダモノではない気配もする。

3人目は、教室内でも黒い帽子を深くかぶり、マスクを外さないミステリアスなハナさん。
彼女はいま流行りの「ライバーさん」で、ホラーゲームの実況をしている。
叫んだり恐がったりしているだけです~♪♪とのことだが、投げ銭がもらえるので本格的に取り組みたいという。
私は彼女の話を聞き、へ~、ライバーさんって、わりと儲かるんだな、、、と思った。

2022/10/14

奥田雄太展示会(3)新宿伊勢丹ギャラリー

病院エキスポ


今年もまた、10月恒例の病院エキスポに行ってきた。
行ってみれば分かるが、これって結構、おもしろいイベントなのだ。
おととしは、相澤病院の相澤孝夫先生の講演会を聞いた(2020/10/08「老人」×「トータルソリューション」)。
去年は、養老孟司氏、茂木健一郎氏のトークショー。
今年は、諏訪中央病院の鎌田實先生の講演会だった。

メインの話は鎌田式健康法。
食べたいものを食べていい、ある程度太ってもいい(痩せているよりはいい)、筋肉を付けなさい、そこでスクワットを頑張りなさいなどと言っていた。
なるほど、スクワットは効果てきめんらしい、、、
後日、近所を散歩していたら、公園でスクワットをしているおばあちゃんを見かけたので、鎌田式健康法ってもしかして流行ってるのかな??と思った。
また、病院経営の裏話、これからの病院のあり方、様々な社会活動の話もあった(最近だとウクライナ支援をしているようだ)。
特に印象に残ったのは鎌田先生の考える逆境に負けない考え方と、プロフェッショナルとは何か、ということである。

講演は11時31分に終了。
先生は最後に時計をちらと見て、「1分オーバーしちゃいましたね。」と言った。
おお、さすが、講演のプロ!!

私が目標とする、誰もが気軽に聞ける、楽しい話であった。
そういえば去年の今頃、投資顧問の渋澤健さんの講演を聞いたが、鎌田先生の講演はそれ以来の大ヒット!!


諏訪中央病院の鎌田實先生の講演会


講演終了後、鎌田先生と名刺交換をして少しだけ話したのだが、毎度のことだがギャラクシーペンでサインをもらった。
先生は私と雑談をしながら1分くらい、ペンを動かして、何かの絵を描いていた。
話が終わり、受け取ったスマホを見ると、ちょっとした絵と、「夢」「絆」、そして私たちの名前が書かれていた。
おお、鎌田先生って、おもしろい人だな~(*'ω'*)
ここまで手の込んだサインを書いてくれた人はいない!!

病院エキスポの後は京葉線~中央線と乗り継ぎ、新宿駅へ。
新宿伊勢丹の奥田雄太さんの個展へ直行した。
電車の遅れもあり、到着は2時近くになったが、ちょうど空いた時間で奥田雄太さんとゆっくり話すことができた。


新宿伊勢丹の奥田雄太さんの個展


新宿伊勢丹の奥田雄太さんの個展


新宿伊勢丹の奥田雄太さんの個展


新宿伊勢丹の奥田雄太さんの個展


奥田雄太さんといえば??
2021年12月の石川画廊最終日(2021/12/27「奥田雄太展示会、、2021年ギャラリーめぐりの締めくくり」)。
2022年3月の六本木ヒルズ初日(2022/03/09「六本木ヒルズ、奥田雄太さん佐藤明日香さんの2つの展示会」)。
そして今回、2022年10月12日新宿伊勢丹初日。
石川画廊以来、約1年ぶりの再会となった。

これまでの記事で書いたように、奥田さんの作品って、私には、華やかで楽しくて、直観的にイイと思えるのである。
彼の絵がどうしてイイのか、その理由を私は深く考えたことがない。
まあ、私なんかは、高級レストランで料理がおいしい理由を深く考えて食べるような高尚な人間ではないので、、、
コロナもほぼ終息し、展示会にも気軽に来れるようになったし、奥田さんはこれからますます売れっ子になりそうである。

さて、新宿伊勢丹を出てからは少々さまよったが、買い物がしたくて上野広小路の松坂屋に立ち寄った。
資生堂パーラーで、おしゃれなビスケットを買った。
こないだお気遣いの手みやげをもらい、そのお返しがまだだったので。


資生堂パーラー


贈答品の送料が1000円以上するので、予算内に納めるため少し安いものを探した。
いや、待てよ。
デパートの贈答品の送料が高いのではなく、お菓子が安すぎるんじゃないの~!?

お菓子の値段がデフレ(需要不足)で、ずっと値上げできないから、不均衡になっているということである。
私たちは高額な送料のほうを見てしまい送料が高いと認識するが、お菓子がまだまだ安すぎのである。
欧米の食料品価格との比較、長期にわたる日本銀行の金融緩和、急速に進む円安といった事情を考慮するとそのほうが正しい認識と思えるがどうだろう。
とすると、日本は今後、お菓子と送料がそこそこ均衡するまでお菓子の値段(物価)のほうが上がり続け、最後は「帳尻が合う」ような感じになるのではないか。

2022/10/05

The true story of WSET wine lovers(5)お彼岸に墓参りとワインの話

9月のある夜、私はママ殿と2人で、2階の窓から中秋の名月を眺めていた。
そのときママ殿が、そういえばもうすぐ、お彼岸よね~、と言った。
彼岸といえば、コロナ以前は2人で実家の墓参りに行ったものだ。
帰りはデパートで買いものをして、夕食に鰻や、すき焼きを食べたなあ、と思い出した。

この日はT先生のワイン教室があり、私は早めに家を出て、途中、実家のお墓参りをしてから南青山に行った。

表参道駅~Pixiv WAEN Gallery~青山墓地~キャプランワインアカデミー~フレンチレストラン「Aminima」

確かPixivってマンガとイラストのSNSだっけ、、、それくらいしか分からないので事前に調べると、最近は小説(ライトノベル)の発表の場にもなっているようだ。


Pixiv WAEN Gallery


ピクシヴのギャラリー(Pixiv WAEN Gallery)は初訪問である。
表参道から徒歩10分ほどの閑静な住宅街の一角にあった。
その近所に昔ながらの小さな八百屋があって、小分けのシャインマスカットが1つ680円で売っていた。
それを見て私は、ああ、日本って庶民の国だなあ、と思った。
そういえば南青山三丁目の交差点にも、古臭い靴屋があって、いつもバーゲンセールの張り紙がしてある。
ピクシヴのギャラリーは秋葉原や神田のアニキャラショップのような雰囲気で、おしゃれな表参道には似合わないとも思ったが、時代遅れの八百屋や靴屋も存在しているのだ。




展示作品を見た後、コンビニで食事を買い、近くの青山墓地の入口のベンチで座って食べた。
ランチタイムで、私のほかにも会社のお昼休みの数人の男女が、ベンチでコンビニ弁当を食べていた。
食後は30分ほど墓地を散歩した。
広大な墓地で、公園のような場所である。
そういえば午前中、私は実家のお墓参りをしてきたのだが、こちらは下町の由緒あるお寺の古くて狭い墓地である。

青山墓地は広くて立派な墓ばかりだなあ、、、すごい!!

ただ、中には無造作に雑草がのびて墓石が隠れていたり、手入れがされておらず墓石が汚れていたり、下町の由緒あるお寺では見られない状態の墓が数多くあった。
掃除のおじさんがゴミ袋を抱えて歩いているが、彼はきっと、アルバイトだろう。

そうそう、午前中お寺に行ったとき、私は玄関先で住職の奥さんと出くわし、立ち話をしたのだった。

「あら、いらっしゃい。どなたのお墓参りですか??」
「〇〇家です。でも、たくさんお墓があるから、奥さんはご存知ないですよね??」
「いいえ、知ってますよ。〇〇さんのお家なら、△△さんがよくお参りに来られます。△△さんの息子さんでしょ??」
「いえ、〇〇さんの妹の息子です。」
「あら、そうなの。何となく、覚えてるわ。あなた、大きくなったわね~♪♪」
「そ、そうですかね~(*'ω'*)」

あとでママ殿に聞いたら、住職は別のことで忙しく、この寺は奥さんが切り盛りして成り立っているようなものよ、と言っていた。

青山墓地を出たのは3時過ぎ。
キャプランワインアカデミーのあるパソナビル(エイベックス旧本社ビル)に着いたのは4時頃だった。
向かいのセブンイレブンで買ったほうじ茶を飲みながら、外のベンチに座って涼んでいると、Sさんから到着のLineが入った。

「いま、外のベンチに着きました。Tさんと一緒に、あなたのそばにいるわよ。」
「おお、Sさん、Tさん、お久しぶりです!!」

Sさんとは、ワインの銘柄をズバズバ言い当てるワイン通の女性である。






3人で一緒にビルの中へ。
移転したばかりの新教室は高層階にあり、教室の大きな窓からは、六本木ヒルズ、東京タワーなどが見渡せる。

この日の講座のテーマは、マイナー品種のカベルネフラン(Cabernet Franc)。
ええと、カベルネフランというとボルドーブレンドで用いられる保険品種であるが、同系のカベルネソーヴィニヨン (Cabernet Sauvignon)があまりにも有名であるため、その陰に隠れている。
Wikipediaを読むと、簡単な解説があるだけである。

「ボルドー地方ではカベルネ・ソーヴィニヨン種に比べて排水のよくないところでも育つため、ドルドーニュ川右岸のサンテミリオンやフロンサック地区などで比較的多く見られている。ジロンド川左岸のメドック抔では、ほんの数パーセント作られているだけである。フランス国内でもっとも栽培面積が多いのはロワール地方であり、シノン、ソミュール、ブルグイユなどの赤ワインはこの品種を主体にして作られている。カベルネ・ソーヴィニヨン種によく似たブルーベリーのような香りと、ほどよい渋み、豊かな酸味を持っているが、カベルネ・ソーヴィニヨン種に比べるとおとなしい感じのワインが多い。AOCワインでは安価なものの一つである。心地よい薄甘口の味わいとサーモンピンクの色合いが美しいアンジュー・ロゼやカベルネ・ダンジューも、この品種を中心に作られている。フランス以外では、アメリカ合衆国のカリフォルニア州やオーストラリアでもわずかながら栽培されている。カベルネ・ソーヴィニョンに比べて高温多湿に強いため、日本では山梨県を中心にこの品種を導入しているワイン園がいくつかある。」
(Wikipedia「カベルネフラン」より)

しかし、マイナーなカベルネフランのことを、先生はかれこれ1時間以上、話し続けた。
この日のテイスティングは6グラス。
品種のみならず、土壌(地質)も当てるように、と言われた。
知らずに飲めば、1~4(左4つ)をカベルネソーヴィニヨン、右の2つをピノノワールと判断するだろう。
しかし6グラス全てがカベルネフランで、砂利質のところのものと粘土質のところのものがあった。

講評では、おおむね2と4が人気だったが、私と先生は2と6が好みということで意見が一致した。
ん~と、いつものことだが先生と好みが同じになってしまうのは、弟子の私にとって大勝利(=゚ω゚)ノ!!!!(2021/12/23「わたしのワインの先生(2)」)。




ワイン教室の後は、神宮前の人気のフレンチレストラン「Aminima」へ。
みんなは常連だが、私は初入店、、、いや、このインテリアは見覚えがあるぞ。
2019年夏、まだ私がWSET3の受験生だった頃、受験生仲間3人で授業の帰りに、ふらっと来たことがあった。
そうだ、ここで、不思議なカレーを食べたのだ!!
懐かしい思い出だなあ。

Aminimaの料理は、家庭的な味で、とてもおいしかった。
表参道の家庭的なフレンチレストランというと私はジャリーヴを思い出すが、ジャリーヴはコロナ禍に閉店してしまったという。
この店も、ふだんは予約なしでは入れないはずだが、この日の客は予約なしの私たちだけ。
表参道周辺は賃料が高額で、支援金が絶たれてからは、客足が回復するまで飲食店は苦労しているようである。
私のブログでは宣伝にもならないが、ここに料理の記念写真を並べておこう。