2022/11/13

ショコラエブリデイ(Chocolat Every Day)

10月から茨城県取手市主催の起業家スクール(創業スクール)があり、私は去年に続き、コーチとして参加した。

~気になった女性起業家を3人紹介しておこう。
(中略)
2人目は、起業とは「愛」であると言った増田佳愛(かなる)さん。
彼女はすでに起業しており、ビーントゥバー事業を手がけているプロのショコラティエである。
ビーントゥーバー(Bean to Bar)とは、ガーナなどの現地でカカオ豆を直接買い付ける、そのカカオ豆からチョコレートを自分で作る~というチョコレート製造の新しいムーヴメントである。
かなるさんは無印良品の無地のワンピースがトレードマークの20代のかわいらしい女の子であるが、行動力があり、聡明で、何やらタダモノではない気配もする。
(2022/10/16「女性起業家の時代??」より)

10月末のスクール終了後、私は受講者の増田佳愛(かなる)さん、Wさんと一緒に、近くのファミレスでお昼ご飯を食べた。
実は、かなるさんは若くしてチョコレート業界の有名人である。
しかも、単にチョコレートの専門家というだけではなく、カカオ豆からチョコレートを自分で作ることの専門家、つまり、カカオの専門家でもある。
彼女の話によると、チョコレートの専門家はたくさんいるが、カカオの専門家は少ないという。



かなるさんは、カカオとチョコレートを心から愛している。
カカオのことを語り出すと、彼女はここファミレスでも、食べることを忘れてずっと1人で話し続ける。
しかし、私はハンバーグセットを、Wさんはパスタを食べながら、彼女の話を黙って聞くのだが、彼女の事業の核となる「ビーントゥバー」の意味がよく分からない。
私たちはこの言葉がピンと来ないのだ。
だから彼女も一生懸命になって、ビーントゥバーの説明を詳しくしてくれるのだが伝わらない。

さて、どうしたものかいな、、、

パスタを食べ終えたWさん、理解が及ばずもどかしいご様子である。
しかしあるところで、私が先に、ピーンと来た。
私は、かなるさんの話を遮って質問を始めた。

「ええと、つまり、かなる先生、、、カカオ豆、カカオ、カカオマスというのは違うのですね。」
「はい、もちろん。」
「実は、高級チョコといわれるものも、カカオマスから作られる。その際、乳化剤など、様々な添加物を混ぜる。」
「そうです。」
「あなたのやりたいビーントゥバー事業は、基本的にはそういうものを混ぜない、カカオマスではなく、純粋なカカオそのものからチョコを作るということですか??」
「だいたい、合ってます^^」

Wさんもこれで理解したようだ。
2人で、な~んだ、そういうことか、早く言ってよ~、となった。

下の写真はカカオ豆 (cacao beans) である。
以前のワイン教室で、「ワインとチョコレートのマリアージュ講座」で出されたものなのだが、カカオ豆というのは、落花生のようになっている。


ビーントゥバー、bean to bar


「ビーントゥーバー(Bean to Bar)は、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行うことを指す。一般的なチョコレート生地からの二次加工とは異なり、カカオ豆(Bean)の仕入れから板チョコ(Bar)までの全工程の製造を 一次事業者が手がけるチョコレート製造のスタイル。」
「カカオマス(cocoa mass、まれにcacaomas)とは、カカオ豆の胚乳を発酵、乾燥、焙煎、磨砕したもの。外皮と胚芽は工程中で除去される。液体のものをカカオリカー、冷却・固化したものをカカオマスと呼ぶ。主にココアパウダー、チョコレートの原料として利用される。」
「到着したカカオ豆は選別機(クリーナー)を通され、篩(ふるい)や送風機の風、磁石などによって異物を除かれ、人の目視によって最終選別される。 ビーンズロースト法(豆ロースト法)ではこの後、焙煎機(ロースター)で熱風を当て、コーヒー豆と同じように焙煎される(但しコーヒー豆の焙煎温度は230-250℃、アーモンドやピーナッツでは170-180℃、カカオ豆の場合は110-150℃である[要出典])。 焙煎の済んだカカオ豆は粗く粉砕され、風選機(ふうせんき)(セパレーター/ハスカー/ウィノワー)によってハスク(外皮)と胚芽を取り除かれる。 ハスクを取り除き、粗く粉砕されたカカオ豆は、カカオニブ (cacao nibs)と呼ばれる。」
「カカオマスはそれぞれのメーカーの嗜好に合わせて数種類がブレンドされ、チョコレートに加工される。ブレンドはカカオニブやカカオリカーの段階で行われる場合もある。カカオマスに砂糖、粉乳、ココアバター、植物油などを加えて均一に混合したものは、チョコレートの元でありチョコレートドゥと呼ばれる。チョコレートドゥはその後、レファイナーによる最終磨砕、コンチェ(コンチングマシン)による精錬、テンパリング(温調)による脂肪結晶の生成、成型、包装、エージング(結晶安定化)など多くの工程を経て、製品としてのチョコレートになる。」




これは私がおいしいと思う日本橋高島屋のパスカルカフェのチョコレートである。
かなりお高いが、スーパーマーケットの安いチョコレートと何が違うのだろう??

ワインでいうとブドウ品種が違うのである。
安いカカオ豆をブレンドしてカカオマスを作る。
すると、安いチョコレートができる、というのはワインと同じような話だ。
その安いカカオマスは本来低品質である。
だから、低品質のチョコレートになるのが理屈だが、様々な添加物を入れることで味わいを調整し、おいしいチョコレートに仕上がるのだ。
これを人類の知恵、科学技術の偉大さと捉えるか、ゴマカシ、正統派ではないと捉えるか。

かなるさんの考え方はどうも後者のようである。
だから、彼女のチョコレート作りは、安いカカオ豆のカカオマスを使わないってことだと思う。
すると、余計なものを混ぜなくてもよくなる、カカオだけでも十分においしいチョコレートができあがるのだろう。
それは添加物を含まない素晴らしいピュアチョコレート。
ただ、彼女の考えにあまり共感しない人もいるだろう。

ここでワイン好きのWさんがおもしろいことを言った。

「かなるさんのチョコレートは、赤ワインでいうとバローロなんですよ。」
「なるほど・。・ Wさん、分かりやすい。」

Wさんはさらにこう続けた。
なんだか、眉間にしわを寄せて、やりきれないご様子である(*'ω'*)??

「そりゃ、ぼくだって毎晩バローロを飲みたい。」
「ワイン好きなら、そうですよね、、、」
「でも、ぼくは普通の会社員ですから、そうはいきません。安いブレンドでも、おいしい、と思って飲むんです。」
「Wさん、とっても、分かりやすいたとえです( ノД`)ウルウル」
「かなるさんのビーントゥバーの話も、結局はそういうことなんですよ( 一一///)」

彼の理解では、ビーントゥバーチョコレートとは、庶民には手の届かない高級チョコレートのことなのである。
彼のたとえは、やや皮肉めいているが、この論点のポイントを見事に突いた。
つまり、ビーントゥバーとは、こだわりのある作り手には重要な概念でも、消費者にとっては、重要でないのだ。
消費者にとって重要なのは、価格とブランド(ゴディバなど)のほうである。
後日、ワイン友達で高級スイーツにも詳しいSさんにこの話をしたら、Sさんも同意した。

「ビーントゥバーといえば、中目黒のお店の高級チョコレートです。とてもおいしいわ。でも、高いからめったに食べられない。」(私のビーントゥバーの説明を聞き)「悪いけど、私はチョコレートの作り方には興味がないのよね、、、」

しかし、カカオとチョコレートを心から愛するかなるさんは、そのようなざっくりした理解をされるのがご不満のようである。
彼女は、ビーントゥバーチョコレートとはこういうもの!!と私たちにぜひ知ってほしいという。
そこで創業スクールの最終日(11月12日)の懇親会に、チョコレート工房で自作したビーントゥバーチョコレートを持参して、みんなに配ってくれた。


創業スクール懇親会
(創業スクール懇親会)


創業スクール懇親会


創業スクール懇親会


増田かなるのビーントゥバーのチョコレート


以下、追記。
クリスマスの直前、私は彼女と北千住のルミネで会い、一緒に食事をした。
スタートアップしたばかりの彼女の新規事業(チョコレート事業)について意見交換をするためだ。
まあ、創業スクールの補講のようなものである。

そのとき私は、彼女の生まれた年が私の大学卒業の年であることを知り、とても驚いた。
また、クリスマスプレゼント(愛のかなるチョコ)をもらったが、ここで誤解のないように言っておくと、彼女の作る「全てのチョコ」には彼女の「愛」が込められているということである。
このチョコは、冬休みに我が家に遊びに来る甥っ子と姪っ子のためのプレゼントである。




増田かなるのビーントゥバーのチョコレート




岡崎京子の「Chocolat Every Day(ショコラエブリデイ)」


増田かなると、岡崎京子の「Chocolat Every Day(ショコラエブリデイ)」


そのお返しにといっては何だが、私は書斎の本棚で見つけた岡崎京子のマンガ「ショコラエブリデイ(Chocolat Every Day)」を持参し、彼女にプレゼントした。
幼少期のほとんどをフランスで過ごした彼女にとって、日本のマンガはなじみがないようで、初めて読むといっていた。
しかし、カカオとチョコレートを心から愛するかなるさんには、ピッタリの本だ。
今日もきっと、かなるさんはチョコレート工房で「ショコラエブリデイ」のはずである。

2022/11/11

The story of Tokyo Tarot Museum(4)The Empress

こないだ、飲み友達の外国人社長(Tさん)からメールがあった。
日本橋で外資の社長の集まるパーティーがある、もし興味があれば、あなたもどうですか??というようなことが英語で書いてあった。
それなら私も急遽、参加を決めた。
というのも、飲み友達のTさんとはしばらく会っても話してもいないからであった。

用事が済んだのは午後3時過ぎ。
開始時間まで、まだだいぶあるので、私は時間調整の場所を探した。
そうだなあ、、、
こないだ行ったばかりだが、とりあえず、浅草橋の東京タロット美術館で時間を潰すことにしよう。
私は、浅草橋駅前のセブンイレブンでほうじ茶を買い、東京タロット美術館のあるビルへ。




もうおなじみ、他人様のマンションの一室のような東京タロット美術館は、小さなエレベーターをおりた6階にある。
中に入ると客は誰もいなかった。
私は受付で入館料800円を支払い、館員の女性と少し話した。
カゴのなかに並べられたタロット、そこからカードを1枚引く、これもまた、おなじみの儀式である。

「タロットカードの78枚のうち、22枚で構成されたカードを大アルカナといいます。アルカナとは、ラテン語で「神秘」「秘密」という意味で、大アルカナは番号と表題が書かれた寓意画となっています~中略~タロットを読む時は、直観が大切です。直観は考えるよりも早く、遥か遠くからやって来る「報せ」です。あなた自身に宛てられた、あなたが読めるように託されたメッセージです。見た夢と同じように、そのカードがどのように見えたのかが鍵となります。まずは、あなたが感じたことにフォーカスしてみてください。」(東京タロット美術館資料より)

私たちは何かあった時、あれこれ理屈っぽく考えるより、直観を素直に信じるべきだ。
目に映る景色は、自分のみに与えられた、自分のみにしか解けないアレゴリー(allegory)である。
内なる自分と対話をして、「隠された意味」にフォーカス(focus)してみよう。
そうすれば私たちは素敵な発見をしたり、思いがけないフォーチュン(fortune)とめぐり逢えたりするかもしれない。

まず、前回(2021/11/01「The story of Tokyo Tarot Museum(3)愚者のタロット)の復習である。

前回は正位置の愚者を引いた。
そのとき書いたように、愚者は大アルカナの0番目のカードで、一般に特別なカードとみなされる。
正位置の愚者は、「自由で楽観的」「無邪気で純粋」「思うままにポジティヴに行動する」などの意味があるが、愚者ならば、あれこれ考えず前向きに、崖から飛び降りる勇気を持ちなさい、思い切って何かをしても大丈夫ですよ、ということだと私は思う。
そして私なりのタロットの解釈では、愚者は0番目のカードであり、他のカードの主人公が静止状態であるのに対して愚者のカードの主人公だけが移動中である、という点に着目すると、愚者は「スタートアップ」なのである!!




愚者⇒崖から飛び降りる(スタートアップ)⇒他の大アルカナのタロットに変化する(結果)

私は大アルカナについて、こういうイメージ(流れ)を持っている。
私は節制、節制、法王と引き、その後に愚者を引き当てた。
ということは、決断すべき時、行動すべき時が到来している、機は熟したということを示唆していると思うが、その結果、私は大アルカナの他のカードに導かれることとなるのだ。
恐らく、次にタロット美術館に来たときにそれが分かる!!

さあ、引くぞ!!
今回は何が出る!?




おお、正位置の女帝The Empressだ(*'ω'*)
女帝とは大アルカナ3番目のカードである。
女帝には「豊饒」「物質的幸福」「優雅な生活」「繁栄」などの意味がある。
私は覚悟を決めて引いたのだが、そのカードが女帝とは、何とも景気のいい話である!!

私が広いテーブル席に座ると間もなく、館員の女性が、お茶を運んできた。
館内の書棚のタロット本を物色して選んだのは、「悪魔の美術と物語 Devils in Art and Legend」、今回は時間の余裕があり、じっくり読めそうだ。
美術の世界には悪魔がしばしば登場するが、それは日本人の私にはどういうことなのか、よく分からないので、、、




悪魔の物語といえば、やはり「ファウスト」ではないか。
あるとき、誘惑の悪魔メフィストフェレスが、神(主)と賭けをする。
メフィストフェレスは、人間どもは堕落しているというが、神(主)は、ファウスト博士という男は勤勉な努力家であり、堕落していない、という。
それでは、神(主)がファウスト博士を正しい道に導く前に、メフィストフェレスが悪の道に引きずり込もうじゃないか。
神(主)は、それはできないだろうといった。

この本に、メフィストフェレスについての記述がある。
冷酷、狡猾、皮肉だが、どこか憎みきれない、つまり人間的なのだ、と書いてある。
どういうことだろう??
ファウスト博士の要求に応じ、振り回されるメフィストフェレスは、まるでファウスト博士を愛するパートナーのようである。
へえ、なるほど、、、そういうことなのか。

その後、私はさらに読み進めた。
ようやく最後まで読み切ったが、最後の方の記述が非常に印象に残った。

「悪魔と契約を交わした男というテーマをフロイトが分析している。「17世紀のある悪魔神経症」と題する。17世紀のバイエルンの画家クリストフハイツマンの症例である。画家の手稿とそれに付された絵が残っている(ただし忠実な写し)。自分の才能に絶望した画家は悪魔の誘惑に屈して魂も肉体も9年後には悪魔に譲り渡す契約書をしたためたが、最後に修道院で聖母マリアに祈ってその証文を取り戻すのである。奇妙なことには画家が9年間悪魔に隷属し、その後は魂も肉体も譲ることを契約しながら、ファウストの場合と違って悪魔は何の奉仕も義務も負っていないことである。これは一方的な契約なのである(現代でこれに匹敵するものは版元と著者が交わす出版契約ぐらいのものだろう)。事情が少しずつ見えてくる。当時画家は父親を失ったばかりで滅入っており、仕事の将来にも悲観していた。鬱状態の画家には快楽も富も権勢も必要ではなかったのだ。フロイトは悪魔に父親の代理を求めたと見る。父親は幼児期に画家が見た神の原像で、それは相反する二面性(愛情と憎悪、服従と敵意の対象)を持つ。そしてそのことは神と悪魔とは本来同一の存在で、それが相反する2つのイメージに分かれていったという諸宗教の初期の段階の神話とまさしく通ずるところがあるようだ」(出典・悪魔の美術と物語Devils in Art and Legend(美術出版社、利倉隆)P120)

う~ん、難しくてよく分からないなあ、、、
ところで、いまは男女平等の時代である。
そこで私は、今度は男女をひっくり返して読んでみた。

「悪魔と契約を交わした「女」というテーマをフロイトが分析している。「17世紀のある悪魔神経症」と題する。17世紀のバイエルンの「女性画家」の症例である。「女性画家」の手稿とそれに付された絵が残っている(ただし忠実な写し)。自分の才能に絶望した「女性画家」は悪魔の誘惑に屈して魂も肉体も9年後には悪魔に譲り渡す契約書をしたためたが、最後に修道院で聖母マリアに祈ってその証文を取り戻すのである。奇妙なことには「女性画家」が9年間悪魔に隷属し、その後は魂も肉体も譲ることを契約しながら、ファウストの場合と違って悪魔は何の奉仕も義務も負っていないことである。これは一方的な契約なのである(現代でこれに匹敵するものは版元と著者が交わす出版契約ぐらいのものだろう)。事情が少しずつ見えてくる。当時「女性画家」は父親を失ったばかりで滅入っており、仕事の将来にも悲観していた。鬱状態の「女性画家」には快楽も富も権勢も必要ではなかったのだ。フロイトは悪魔に父親の代理を求めたと見る。父親は幼児期に「女性画家」が見た神の原像で、それは相反する二面性(愛情と憎悪、服従と敵意の対象)を持つ。そしてそのことは神と悪魔とは本来同一の存在で、それが相反する2つのイメージに分かれていったという諸宗教の初期の段階の神話とまさしく通ずるところがあるようだ」

私は、何やらこちらのほうが、分かるような気がした。
おや、もうすぐ退出の時間だ。
読書をしていると、あっという間だ。
私は「悪魔の美術と物語」を書棚に戻し、コートを着ると、帰りがけに大アルカナの展示の前に立ち、改めて、女帝のタロットを眺めた。






待てよ、私は女ではない。
だから、私自身が女帝という解釈は間違っているのではないか。
もしかすると私の未来は、、、(何かが)スタートアップすると女帝と出会える、ということなのではないか!?(*'ω'*)ハッ!!

①「節制」⇒②「節制」と「法王」⇒③「愚者」⇒④「女帝」

う~む、女帝ねえ、、、(*'ω'*)???

おっと、そろそろパーティーの時間だ。
おいしい食事とワインをいただきに、会場へ参りましょう。
果たしてパーティーで女帝と出会えるのだろうか。







2022/11/03

大澤巴瑠さんのゆるキャラみたいな絵の展示会

アメ横商店街


この日は少し早いが、うちのママ殿と一緒に年末の買い出しに行った。
お昼過ぎに家を出て上野駅へ。
広小路口から2人でぶらぶらと、アメ横のほうへ歩いた。
商店街は活気があって、たくさんの外国人を見かけた。
何軒かの店に立ち寄り、食料品や常備の調味料を買ってから上野松坂屋へ。

小一時間かけて、婦人服売場でママ殿の冬物の上着を選んだ。
その後は1階のお菓子売り場をのぞいたが、小川軒の名菓「レーズンウィッチ」があり、ママ殿が飛びつき買いをした。


上野松坂屋、上野広小路駅


小川軒のレーズンウィッチ


「レーズンウィッチ」って、有名だし、おいしいのよね!!とママ殿はご満悦の様子だ。
そういえば、食べた記憶がある。

その後もしばらくデパ地下を歩き、そろそろママ殿が、1人でぶらぶらしてから先に帰りたいといった。
ではここからは別行動。
私は上野広小路駅から銀座線で浅草へ。
浅草もアメ横同様、外国人が多くて活気があった。
私は、混雑する仲見世を避けて公園側から迂回し、浅草寺の境内に入った。


浅草寺境内


お参りの後、境内を散歩して東門を出た。
交差点で、人力車が着物姿のかわいらしい少女を乗せて信号待ちをしている。
その華やかな少女に惹かれたわけではないが、私は人力車のあとを追うようにして、狭い路地に入った。

それにしても、乗っている彼女の姿は優雅そのものだが、よく見ると絵になっていない。
人力車をひく初老の男性はきつそうで、車夫にしては筋肉がなく、細身にすぎる。
そこの雑居ビルの事務所でのんびり事務職をしているほうが似合っていると思った。
なかなか仕事を引退できない、何才まで働けばいいかも分からない、、、これからはそういうエンドレスの時代になるわけだが、その車夫の姿は未来の自分でもあり、決して他人事ではないのだ。

車夫は案内のため公園の脇で立ち止まり、私は人力車を追い抜いて馬道通りへ。
15分ほど歩き、目的地の雑居ビルに到着。
このビルの3階に、9月に新しくオープンしたばかりのWATOWA GALLERY(THE BOX TOKYO)があるのだが、実は私の本日の目的地はここなのである、、、でもどうやって入ればいいの??


WATOWAGALLERY、Theboxtokyo、浅草


私はまず、1階のカフェの店内をのぞいた。
ここからではないようだ、、、
とすると、あの狭くてボロっちい外階段から??
いや、さすがにあそこが入口では客人に失礼だ。
そうするとやっぱり、目の前の業務用エレベーターかな。
先ほど最初に乗ろうと思ったやつだ。
が、そのときはヘルメット着用のいかつい作業員たちが集団で乗っていたので、私は本能的に避けたのだが、、、消去法でこれしかなくなった。
業務用エレベーターって、ゴゴゴ~と音をたてて動くので、苦手なんだよなあ、、、
私は仕方なくエレベーターに乗り、、、3階に上がってみると、やっぱりこれが正解だった。

おお、すごい。
できたてのモダンなギャラリー!!

受付の若い男性に入館料500円を支払い、彼と話しながら作品を見て歩いた。
この日は、大澤巴瑠(Hal Osawa)さんという20代のアーティストの個展(Hal Osawa Solo Exhibition " ⌘C+⌘V ”)で、ゆるキャラみたいなユニークな絵の展示会であった。


大澤巴瑠(Hal Osawa)


大澤巴瑠(Hal Osawa)


大澤巴瑠(Hal Osawa)


大澤巴瑠(Hal Osawa)


大澤巴瑠(Hal Osawa)


ねこ、いぬ、ぶた、へび、ええと(*'ω'*)???

ぱっと見、単純で、子供が描いたもののようだが、これはコピー機を使った精巧なモダンアートなのである。
まず彼女の描いた原画がある~彼女は原画をコピー機の台に載せる~コピー機が始動し、複写される瞬間に、彼女が何かのテクニックを使って絵柄を歪ませる~すると、例えばこのような絵柄になってコピー機から出てくる~その後、彼女は歪んだ絵柄のほうをもとにして作品を描く~との説明を受けた。

実は去年冬、私はこの絵を渋谷西武の美術画廊で見たことがある。
やはり、彼女の作品はユニーク!!
しかし、このような絵を描く大澤さんとは、いったいどんな人なのか。

展示案内の冊子に大澤さんの写真がある。
おお、この方、かなりの美人である。
25才、クールビューティー、金髪で、昔の相川七瀬みたい(*'ω'*).......

「あのう、大澤さんの作品って、ズバリ、LOVE♥がありますよね!!」(と私)
「ですよね!!」
「愛に満ちていて美しい作品ばかりです。」
「そうそう。」
「例えば、あのブタの作品、、、あなた、あんな感じで女性を眺めてるんですよね??」
「違う違う、、、(;´・ω・)アセアセ」
「それにしても、大澤さんって、きりっとした美人ですね!!」
「ですよね!!」
「でも、絵はゆるキャラみたい。」
「ゆ、ゆるキャラ、、、」
「このギャップがあるところがいいなあ。」
「なるほど、そうですかね。実際、会って話すと、とてもおもしろい方ですよ。」
「へ~、実に興味深い。ゆるキャラみたいなお人柄とは( ゚Д゚)」
「さあ、ゆるキャラかどうか分かりませんけど、何と言えばいいのかな、、、よかったら、大澤さんが在廊している日に、見に来られてはどうです??」
「おお、それ、いいかも♪♪」
「ぜひぜひ、お待ちしてます^^」




ちなみに、最後の記念写真の作品はドラゴンである。
サンショウウオに見えるような気もするのだが。
あるいは、ドラゴンクエストのキュウリのモンスター「ぶっちズッキーニャ」が寝そべっているようにも見えた。

2022/11/02

おみくじの読み方、大吉と末吉の違いとは??

日本橋、福徳神社


きのう買い物から帰って領収証のファイルを整理したら、その中からおみくじの紙片が出てきた。
このおみくじは10月のある日、福徳神社で引いたものだ。
そのときは、末吉で、なあんだ、と思った。
よく読まず、領収証のファイルに入れてしまったようだ。
しかし、いま読むと、やたら、いいことが書いてある。


日本橋、福徳神社、おみくじ


日本橋、福徳神社、おみくじ


末吉

願望 他者を助ければ自分も助けを得てかなう
対人 年下にも敬いを持て
仕事 大きな利益あり
金運 今は待ったほうが吉
勝負 容易に勝てます
恋愛 深入りは禁物

なるほど、、、仕事で大きな利益がある、勝負は容易に勝てる。
恋愛も、深入りが禁物なら、好きな人とはうまくいくのである。
欲張らず、慎重さが求められるものの、おおむね物事は思うようにいくようだ。

う~ん、、、でも、これが末吉??
中吉や大吉でも、違和感がないほど内容がイイのだが。

私は別のクリアファイルから大吉のおみくじを探し出して内容を見比べた。
どうも、両者に決定的な違いはないように見える。


日本橋、福徳神社、おみくじ


私の疑問は、なぜこれが大吉で、先ほどのが末吉なのか、である。
そもそもの話、おみくじのランクはこうなっている。

「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶→大凶」

末吉は凶に近いのだ。
私はおみくじの専門家ではないので、おみくじの読み方についてこれからテキトーなことを言うが、、、

まず、おみくじの結果(大吉など)は現在の運気を示している。
だから、将来の運気がどうなるかは分からない。
次に、おみくじの願望以下の各記述は、おみくじの結果とほぼ無関係と思われる。
例えば、「大吉」とは現在最も運気がいいことを意味し、各記述はおおむね注意事項である。
つまり、「大吉だからといって、何でもうまくいくと思ったら大間違いですよ」ということだ。
待てよ、このセリフ、、、以前、福徳神社で大吉を引いた後、誰か(!)にこう言われた記憶があるのだが(*'ω'*)]]]

次に、「末吉」について。
現在運気がイマイチであることを意味する。
末吉の願望以下の各記述は、読むとやはり、おおむね注意事項である。
恐らく、末吉でも、大吉でも似たりよったりなのだと思う。
大吉でも小吉でも末吉でも凶でも、注意しなくてもいいということではないのだ。

こう考えると、大吉とは、いま最も運気がいいが喜べない。
これ以上運気がよくならない、あとは落ちるだけ??とも考えられるからである。
むしろ、注意事項を守らなければ落ちる、という点で大吉はかなり要注意ではないのか。
逆に、末吉は、いまの運気は凶ではない、ということで悪くはないのだ。
そして、注意事項を守れば、これから先、上向くということなのかもしれない。








最後に。
私はどういうわけか(!?)、茨城県主催の社会起業ビジネスプランコンテスト「いばらきチャレンジアワード2022」の決勝戦に出場することになりました。
先日、事務局から封書をいただいて、開けてみると11月23日の決勝戦に来てください、と書いてあった。
まさか、多数の応募者の中から私の提案が選ばれるとは思っていなかったが、、、ええと、早速、おみくじのとおりになったではないか!!(*'ω'*)

願望 他者を助ければ自分も助けを得てかなう
勝負 容易に勝てます

容易に勝てるって、、、
う~ん、本当かいな!?(*'ω'*)

以下、追記。
第1回いばらきチャレンジアワード決勝戦は11月23日、ワールドカップの日に予定通り開催されました。
優勝(賞金100万円)は、不登校児童のオンライン学習支援コミュニティーのスタートアップ「For everyone study」(植竹智央代表)。
なお、私も企業会員特別賞(茨城トヨペット株式会社賞)をいただき、大井川知事と記念撮影をしました(リンク)。


いばらきチャレンジアワード2022
(リハーサル・「For everyone study」)


いばらきチャレンジアワード2022
(表彰式・優勝「For everyone study」植竹智央代表)


(表彰式・集合写真)


いばらきチャレンジアワード2022、大井川知事との記念写真
(表彰式・大井川知事との記念写真)