こないだの記事で書いたように、私は6月後半から、我が家と都内の某ホテルを行ったり来たりする生活を始めた。
これは転居のための経過措置とでもいうべきか、あるいは独り暮らしの予行演習とでもいうのか・・・いや、実は、仕事に集中するため、しばらく缶詰め(ひとりきり)になれる場所がほしいのである。
ただ、この日は、朝6時前に起きて早々にホテルを出発した。
ゆめの大橋から有明の海を眺め、ゆりかもめで豊洲市場へ。
新設された豊洲市場を見学し、場内の寿司屋で新鮮な寿司を食べるためである。
たまには息抜きもいいだろう、ということで。
ゆりかもめは高架を走るので、市場前駅を下車すると豊洲市場のビルの3階に突き当たる。
晴海通りを挟んで左右に豊洲市場の大きなビルがある。
私は、「マグロのセリ市(TUNA auction)見学」の案内板にしたがって通路を歩いた。
途中、市場関係者用通路と見学者用通路の分かれ道がある。
ここで、複数の警備員が観光客を見学者用通路のほうへ誘導しているのだが、特に身分証の提示なども行われていないようである。
では彼らは日本人の見学者と市場関係者をどのようにして見分けるのだろうか。
私は、エントランスホールで立ち止まってちょっと考えてみた。
そういえば、市場前駅を下車したときから、市場関係者っぽい人たちが何人も歩いていたが・・・彼らの特徴は・・・ズバリ、その判断基準は3つあると見た。
第一に、1人で歩いている男性は市場関係者、女性または複数なら見学者と推定する。
第二に、手ぶらは市場関係者、荷物持ちは見学者と推定する。
ちなみに、一般客が買付のために市場の中に入ることも可能である、とのことだから、1人で手ぶらで市場関係者のふりをすれば、うまく入れそうである!?
第三に、、、出勤途中なので不愉快そうな顔で早歩きしているのは市場関係者、楽しそうにしたり、キョロキョロしたり、途中で立ち止まったりしているのが見学者、もうこれはほぼ当たりだと思う。
ということで、買付をしたい場合、男性はまず駅チカのコインロッカーに荷物(クールボックスなど)を入れて手ぶらでいく。
警備員の近くではイライラした雰囲気を醸し出す、つまり、あなたは会社に出勤するときのいつもの気分で歩いていけばいい。
そして早足で、警備員の横を無言で突っ切る。
引きとめられたら、ひと言、「私は急いでいるんだ」と答える。
すると、うまく入れそうである!?
ちなみに、私はもちろん、見学者用通路へ。
外国人観光客たちと一緒に5分ほど歩き、ようやく、マグロのセリを見下ろせるゾーンに到着した。
その後は来た道を戻り、飲食店フロアへ。
どの店がおいしいのか分からないので、目に付いた店に入った。
早朝からナマモノを食べ過ぎるのもちょっとなあ、、、
ということで、私は軽めの丼モノを注文。
また、過剰な期待をすると裏切られるので、あえて、平凡な一品を選んだ。
うん(*'ω'*)
これは、シンプルだがおいしい。
私が食べていると、背後の席にいるおばちゃんが店員に質問を始めた。
「ねえ、お兄さん、お勘定して」
「は~い」
「ちょっと聞いてもいいかしら」
「何でしょう?」
「お魚とか買って帰りたいんだけど、買い物はどこでできるのかしら?」
「買い物なら反対側の4階にお店がたくさんありますよ」
「あら、どうやっていくの?」
「そこの橋を渡って左へ~」
あのおばちゃん、寿司ネタを家族のおみやげに買って帰りたいのだな。
まあ、考えることはみんな同じか。
私もママ殿のために寿司ネタを買って帰りたいのだが。
そこで食後、物販フロアに行ってみた。
しかし、この「魚がし横丁」という物販フロア。。。
結論をいうと、乾物屋とか八百屋とか肉屋とか卵焼き屋とかは、ひととおりあるが、カンジンの鮮魚店を、私は見つけることができなかった。
あのおばちゃん、鰹節でも買って帰ったのだろうか。
豊洲市場を出たのは7時半ごろ。
ちょうど朝の通勤通学の時間帯で、私はラッシュアワーではない逆方向の電車に乗って帰宅の途についた。
家には9時過ぎに到着。
早すぎる帰宅にママ殿はビックリしていた。