2023/11/10

(第3部エピローグ)私の書いたことが本になるなんて(2)



11月10日、私の終活本が発売された。
上記写真は、著者の私が出版社からもらった見本である。
早速、周囲に何冊か配った。

本書には3人のキャラクターが登場する。
あんみつ先生、吉田健二さん、奥さんの吉田小春さん。
そのうち、吉田健二さんにはモデルがいる。
私は去年おととし、創業スクールにコーチとして参加したが、そこで講師を務める、しがない経営コンサルタント吉田雅紀先生である。
なお、これまでブログではY氏として登場していたが、もうすぐ70才になる、とてもユニークな先生である。

もちろん吉田先生には、私から1冊献本しなくてはなるまい!
ということで、連休明け、早速、サイン入りの拙著を事務員さんに預けてきた。

11月7日。
この日は午後から日本橋のABCクッキングに行く用事があったが、それまでの時間、ママ殿と一緒に、実家の墓参りをしてきた。
境内の水道で私が水を汲んでいる間、ママ殿は先に墓地の敷地に入っていた。
私が着くとすでにお花を供えており、ママ殿は私の本を墓に向かって見せ、何か語りかけていた。
春先から体調が悪かったママ殿だが、私の本が出たら、私の本を参考にして自分も終活をしたい、と言っていたのを、私は思い出した。
私の終活本が読者の役に立つのは幸いだが、、、実際ママ殿の終活の役に立つとは何とも、、、

終活とは死ぬ準備=「墓」に入る準備である。
「墓」と「終活本」の相性は抜群!
とはいえ、「墓」の前で「終活本」の出版を報告するというのは、何ともユニークな光景であった。

墓参り後はちょうどランチタイムになり、ふたりで日本橋へ。
天ぷら屋で天丼を食べた。
料理が出るまでの間、ママ殿は暇つぶしに私の本をぱらぱらと眺めていたが、巻末の発行日の記載を見て、とても驚いていた。
雑誌などもそうだが、本には、発売日ではなく、「発行日」というのが設定されている。
私の本の初版の発行日は、2023年11月10日となっている。







「まあ、驚いた。あなたの本の発行日は11月10日なのね」
「ああ、それね、、、発行日と発売日は普通、違うんですよ。フシギですが、本は発行日前すでに発売されているんです。でも私の本は、発売日も発行日も、11月10日なんです。ちなみに、11月10日は何の日か知ってますか?」
「あのね、この日は、おじいちゃんの命日よ」
「ええっ、そうなの?」
「そうよ。だから、今週お墓参りに来たんじゃない。おじいちゃんは11月10日にガンで死んだの。死ぬ直前、あなたを連れてお見舞いにいったんだけど、覚えてないの?」
「う~ん、昔のことなので、思い出せません」
「まあ、あなたの親じゃないものね」
「そうですよ」
「じゃあ、11月10日って、いったい何の日なの?」少し考え込んで、「誰かの誕生日・・・まさか、あなたの好きな女性のお誕生日じゃないでしょうね!?」
「ええと、実は、、、」
「実は?」

そのとき、店員が料理を持ってきた。
「お話のところ、すみません。お味噌汁が熱いので、お気を付けください」
「ど、どうも」と私。「この天丼、濃厚で、おいしそうですね」




「ねえ、実はどうなの?」
「実は、この本の発行日の11月10日は、私の大好きな女性のお誕生日かもしれません♪」
「何よ、その曖昧な言い方は」
「知りたいですか?」
「いや、別に・・・知りたいわけじゃないけど・・・ブツブツ・・・ただ、気になるだけよ」
「どうして?」
「母親なら当然のことです。。。」
「なるほど」私は以前書いた、好きと気になるの違いの記事を思い出した。「そうですか。気にしてくれるのはありがたいですが、ジャマだけは、しないでくださいね」
「ジャマ・・・ブツブツ・・・母親なら当然のことです。自分で対処できれば私も安心なのだけど・・・ブツブツ・・・」
「さあ、食べましょう♪」
「・・・ブツブツ・・・」


「・・・・・・・」


(コレド日本橋のABCクッキング。すかさず、終活本をアピールするが、反応がイマイチ・・・)




(日本橋高島屋向かいの丸善書店へ)


(親戚や知り合いからも、書店に置いてあるとの報告があったが、本当だった(*'ω'*)//)


(最近、お気に入りの日本橋高島屋の黒澤文庫)






(冗談半分で、「私の本も置かせてほしい」と店長に言ってみたが・・・実用書の置き場がないという)


(ためしに小説の書棚に入れてみたが・・・明らかにジャンルがおかしい)


(もし置くなら、ここがふさわしいような気がする。大好きなあなたへのプレゼント!?)