2024/03/06

ラーメン食べ歩きの道は険しい

※本記事は、茨城司法書士会会報誌「月報いばらき」2月号掲載のエッセイです。会報誌は写真なしのため、写真付きが見たいとのリクエストを読者様よりいただきまして、こちらに写真付きのものを載せました!

私はラーメンの食べ歩きが大好きである。
ラーメンにはフシギな魅力がある。

無性に食べたくなり、数時間かけて県央の店まで行ったこともある(私は県南の取手在住)。
私は、パスタのために、そんな遠くまで行かない。
また、雨の中、行列に並び、1時間以上待って食べたこともある。
私は、そば、うどんで、そこまで我慢できない。

ラーメンは何やら特別な麺類のような気がするのだ。
例えば、仕事先で掘っ立て小屋のラーメン店を見つけると、興味津々で入ってしまう。
こういう場合、店主は頑固おやじがお約束である。

以前私は、グルメサイトのクーポン券を差し出したことがあるが、カウンター越しにイヤな顔をされた。
「いやいや、あなたのお店が業者に発行させたクーポン券でしょ~が!」と私は言いたかったが。
結局、このときの私は、頑固おやじに遠慮して、クーポン券をサイドメニューに充当したのだった。

このように、ラーメン食べ歩きの道は険しいものなのだ。
その求道の精神とは何か。
私は、ラーメンというのは私たちに過剰な期待をさせる食べ物だと思う。
グルメ雑誌などを読むと、「このラーメンこそ、人生最高においしいに違いない」と思い込んでしまう。
でも実際に行くと、過剰な期待は裏切られ、案外だったりする。
これに対し、ふらっと立ち寄った店などは、ぜんぜん期待もしていないから、やたらおいしく感じることがある。

さて今回、月報の雑記帳に好きなことを書かせていただけることになった。
何を書こうか悩んだが、お気に入りのラーメン屋のことを書けばいい、と思った。
都内のラーメン屋をいくつかピックアップして書いてみた。
ラーメン好きの先生方、都内に行ったときは、チョット立ち寄ってみてほしい。
「ハズした!」と思うことは、恐らく、ないと思う。

①渋谷





私が渋谷でMustなラーメン屋だと思うのは、マークシティ付近の「らーめんはやし」だ。
ここは縦長の狭い店で、駅近くだが、行列店で、ありつくまで結構な時間がかかる。
魚介スープのシンプルなラーメンである。
こってりしすぎず、さっぱりでもなく、バランスが絶妙なのだ。


②銀座





銀座でラーメンといえば、私は「篝」(かがり)に直行する。
お値段的には1000円台前半からと、安くはない。
つけ麺などは盛り付けがオシャレで、料亭のような高級感がある。
店の入口には「SOBA」と書かれた看板があるが、外国人は見かけない。
場所が分かりにくすぎるからだろう。
Googleマップなどで確認する必要がある。
車止めがあって、ビルとビルの間の非常に狭い道を入ることになる。


③東京



塩ラーメン好きは、東京駅構内の東京ラーメンストリートの「ひるがお」がいい(なお、本店は世田谷)。
優しい味わいのスープで、こってり系の苦手な人、あるいは女性に向いている。
店舗の入れ替わりの激しい東京ラーメンストリートのロングセラーである。


④浅草

餃子の王様


餃子の王様


浅草寺の途中の仲見世のはずれに「餃子の王様」という古びたラーメン屋がある。
昭和(戦前!?)の下町の大衆食堂を思わせる店構えで、看板メニューはシンプルな昭和風ラーメンと、ニンニクたっぷりの餃子。
私は最初、ラーメン好きの友達と一緒に行ったが、店の前で腰が引けてしまった。
「えっ、ここに入るの?」。
この日はドアがあいており、昼間なのに店内はチョット薄暗かった。
外まで餃子の臭いがした。ただ、餃子はパリッとしていてとてもおいしいのだ。
なお、薄暗いのは1階だけで、2階3階にも客席がある。


⑤上野





上野界隈では、アメヨコの「昇龍」と、上野広小路交差点の「俺の創作らぁめん極や」が私のお気に入りである。
前者は、ジャンボ餃子がおすすめ。
仕事帰りに、ジャンボ餃子とビールで1人飲みをする中年男性をよく見かける。
後者の「極や」は、創作ラーメンというだけあって、風変わりなラーメンを出す。
どんぶりから風変わりである。
味は説明が難しいが、濃厚な魚介スープの太麺、エビスープの特異なラーメンが人気である。


⑥京橋







私が最近ハマっているのが京橋の「東京スタイルみそらーめん ど・みそ」だ。
正統派の味噌ラーメンというと、赤坂の「一点張」を思い出すが、こちらは圧倒的に濃厚な味噌ラーメンで、病みつきになる。
固めの太麺である。
客も常連が多い。
ランチタイムは行列で、かなり待たされる。
もっとも、さっぱり味が好みの人なら、「濃すぎる!」と感じるかもしれない。