2024/11/22

坂東眞理子先生のお茶会「マリコズカフェ」に行く!







私は、昭和女子大学の現代ビジネス研究所の研究員でもある。
研究所には、昭和女子大学の総長、坂東眞理子先生の主催のお茶会「マリコズカフェ」というのがある。
この会は不定期開催のようだが、10月のある日、私は、第6回「マリコズカフェ」に、初参加した。

途中、渋谷駅で下車し、西武百貨店に寄り道し、雨が降り始めたので、早めに大学へ。
昭和女子大は世田谷区にあるが、東急田園都市線の三軒茶屋駅から歩いて10分ほど、国道246号線沿いにある。





3号館の「CAFE3」で、カシスオレンジと、ドーナツを購入。
店内のどのテーブルも埋まっているので、私は、食べ物を持って、1号館の学生ラウンジへ移動した。
が、こちらも、女子大生たちで、ほぼ満席だった。

もしかして、試験前?(*'ω'*)





私は最初、空いたばかりのテーブル席に座った。
その後、スマホの充電をしたいので、電源のあるカウンター席を探した。

何とか、女子大生の間の狭い席に座れた。

しかし、これは非常に気を遣う。。。
女子大は、男性にとって幸せな空間で、羨ましいと思う人がいるかもしれない。
だが、実際は、圧倒的少数派の男性にとって、非常に肩身の狭いところだと思う。

私は、ドーナツを食べるとき、食べかすを散らかさないよう、気を付けた。
ジュースのカップを移動させるときも、私は慎重に手を動かす。
フタがしてあるとはいえ、もし、こぼれたら大変だ。
しかし、圧倒的多数派の彼女たちの食べっぷり、飲みっぷりは、誰かに気を遣っているようには見えなかった。

早く、うしろのテーブル席が空いてほしい、、、テーブル席で、リラックスして過ごしたい(*'ω'*)…

とそこへ、たまたま、例の昭和女子大の歌人Sさんからメールが来て、もし早く着いたら、光葉博物館(大学博物館)の展示を見ているといいですよ、と書いてあった。

Sさん、グッドタイミング!

充電が終わると、私は、早速、光葉博物館のある7号館に向かった。














どこの美術館、博物館も、実に閑散としているものだ。
学生ホールには、あれだけの人数がいて、賑やかだったのに、こちらは静まり返っていた。
奥の方で、監視のアルバイトの女子大生が、ひとり黙って座っている。

今回の展示品は、年代物の仏像や蒔絵の箱、太鼓、断簡など、教養人Sさんのお眼鏡にかなう一級の美術品ばかりだ。
私は、ゆっくりと鑑賞し、非常に満足した。

帰りがけ、博物館のエントランスホールにも、作品が展示してあるので、こちらも見てみることにした。







加藤唐九郎の「萌」と、その横に、長谷川昴の「道の像」という木彫りの像があった。
「萌」は一見して素晴らしいが、「道」の母子は、何だか辛そうである。
迫力のある作品でもあり、私は気になって、「道の像」の解説を読んだ。

千葉県鴨川市出身の彫刻家長谷川昴の木彫の作品である。
「ナタ彫り」という技法で作られている。
昭和女子大学の中高部の玄関の近くに設置された類似のブロンズ像の原型の作品である。
そちらのブロンズ像には、横にプレートが張り付けてあるが、次のような詩が書かれているという。




自分の進む道は、勤勉な先人が不屈の精神で切り開いたものであり、途中にある道標には、ただ歩け、とだけ書いてある。

「萌」と「道」・・・「萌」が女性の美しく華やかな側面を表現しているのに対し、「道」は、母親が子供を抱いて守っている様子を描いており、女性の人生の険しい側面を表現しているといえるだろう。
私は、この2つの展示作品を見て、お嬢様とは、美しさと根性のどちらも兼ね備えている女性だと考えた。
すると、あの美人のド根性ムスメは、、、もしかすると、筋金入りのお嬢様なのだろうか。

さて。
博物館で過ごしていたら、あっという間に暗くなった。
私は、裏門から出て研究所の敷地へと急いだ。

これから始まる「マリコズカフェ」では、坂東眞理子先生の対談相手として、滝田洋一氏が登場する。
日経新聞の滝田洋一氏といえば、日本を代表するジャーナリスト、経済評論家である。





10月29日は、アメリカ大統領選の直前だった。
もちろん、トランプさんが大統領に返り咲くかが話題の中心で、滝田洋一氏は、ハリスさんとトランプさんは支持が拮抗しているかに見えるが、トランプ大統領が余裕で勝つと断言した。
日本のマスコミは、主に、ニューヨークなどの都心部で、豊かな人々を相手に情報収集をしており、貧しい白人の多く住む田舎で、トランプ大統領がいかに支持されているか把握しきれていない、と言っていた。

これには参加者一同、驚いたが、坂東先生も大いに驚き、目を丸くした。
坂東先生が矢継ぎ早に質問すると、滝田さんは落ち着き払った口調で答えた。
そして、滝田さんは、アメリカの実相と独自取材に基づく私見を述べ始めた。

以下、私の要約である。

カラマ・ハリス副大統領は、バイデン政権では、実績を上げられなかった。
彼女はアドリブが苦手で、ボロが出ないよう、討論や会見を避ける傾向がある。
したがって、アメリカのジャーナリストの間では、大統領の資質が不十分とみなされている。
実のところ、百戦錬磨のバイデン大統領は、当初から、彼女の実力のなさを看破していた。
扱いやすい女なので、側近で優遇して、自分の人気取りのために利用してきたのだ。

そのような話を聞き、参加者一同、戸惑いの様子に。
女性が大多数の会議室は、やや重苦しい雰囲気に包まれた。

日本のマスコミの報道を見ると、ハリスさんは、トランプさんより人気も実力もあり、バイデンさんよりクレバーという描かれ方である。
彼女は次世代を切り開く女性リーダー、女性政治家の扱いだったと思うが。




その後の立食パーティー。
ここでも、トランプ大統領の話題は尽きなかった。
トランプ大統領が勝ったら、ウクライナとロシアの戦争はどうなるのかが話題となった。

坂東先生の指名で、ロシア通のジャーナリストAさんが、予測を述べた。
その話を聞いて、イヤイヤ、国際情勢というのは本当に難しいな、と私は思った。
ただ、一生懸命聞いたつもりだが、私はワインやビールを飲んでいて、内容をよく覚えていないのだ。

私がよく覚えているのは、アメリカやロシアなどの深刻な国際情勢ではなく、この日の坂東先生の萌え萌えなファッションである。
普通は、秋と言えば茶色やベージュなどの落ち着いた色の服でコーディネイトしたくなるものだが、坂東先生は、ヴィヴィッドな山吹色の服を着ておられた。

やはり、坂東先生は、いくつになっても、力強く、美しく、花のある女性だ!
山吹の花の色が、とてもよくお似合いだった。